ボーイングは1月9日、2017年に763機の民間航空機を納入したと発表した。737と787の生産強化が牽引役となり、納入機数の業界記録を塗り替えて6年連続で業界トップを維持。また、単通路機とワイドボディ(双通路)機への堅調な需要を反映して912機の純受注を獲得し、受注残を拡大した。
737プログラムでは生産レートを月産47機に引き上げ、新しい737 MAXの納入を開始。74 機の737 MAX各機種を含む529機を納入して記録を樹立した。787ドリームライナープログラムではワイドボディ機最高の生産レートを継続し、136機を納入した。
ボーイング民間航空機部門社長兼CEOであるケビン・マカリスター氏は、「記録的な業績の背景には、パートナーであるサプライヤーの皆様や従業員の存在があります。最も燃費の良い航空機を設計、生産し世界中のお客さまにお届けするために、絶えず新たな方法を生み出しているのです」とコメントしている。
世界71社の顧客による912機の純受注は、リストプライスで1,348億ドルに相当する。ボーイングの受注残は2017年末時点で過去最高の5,864機となった。これはおよそ7年分の生産機数に匹敵する。市場ではボーイングのワイドボディ機ファミリーを好む傾向が拡大していると考察しており、そのニーズに応えて向こう数年間にわたって生産レートを引き上げることを計画している。
2017年は787ドリームライナーファミリーが100機近い純受注を獲得したほか、777ファミリーが60機の純受注を獲得した。そのほかの主要マイルストーンには、737 MAX9と787-10ドリームライナーの初飛行、737 MAX7と新しい777Xの生産開始などが挙げられている。