現在テレビ朝日系で好評放送中の『仮面ライダービルド』と、2017年8月に放送を終了した『仮面ライダーエグゼイド』が共演を果たす特撮ヒーロー映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』(12月9日公開)の完成披露上映会&マスコミ会見が11月24日、東京・丸の内TOEIで開催された。『ビルド』『エグゼイド』の主要キャストと、最大の悪役としてゲスト出演するミュージシャンの大槻ケンヂ、そして上堀内佳寿也監督が登壇した。

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    上段左から、甲斐翔真、黒崎レイナ、小野塚勇人、松田るか、岩永徹也、滝裕可里、水上剣星、上堀内佳寿也監督、下段左から、松本享恭、瀬戸利樹、飯島寛騎、犬飼貴丈、大槻ケンヂ、赤楚衛二、高田夏帆

『仮面ライダービルド』は、日本列島が「スカイウォール」なる巨大な壁に分断されているという設定だが、そこに『仮面ライダーエグゼイド』の敵・バグスターが現れる。存在しないはずの敵が、どうして現れたのか? それには、体の半分がメカになった不気味な科学者・最上魁星の企みがあった。ビルドのいる地球と、エグゼイドのいる地球、2つの世界が激突すれば、すべてが消滅する。未曾有の危機を救うため、ビルド、エグゼイド、そして各地からかけつけた"レジェンドライダー"が力をひとつに合わせ、巨大なる敵に戦いを挑む。

本作のメガホンを取った上堀内佳寿也監督は、今回の映画で復活を果たすレジェンドライダー『オーズ』『フォーゼ』『鎧武』『ゴースト』では助監督として参加し、キャストたちと濃密な時間を過ごしてきた。それだけに本作を演出したときの感想を求められると、「懐かしかったですね。助監督として1年間近く過ごした歴代作品のキャストと、今度は監督として再会できた。ただ懐かしいだけでなく、みんなそれぞれ成長して帰ってきたことに驚かされ、お互い感慨深いものがありました」と熱っぽく語っていた。さらに「ビルドの要素、エグゼイドの要素、レジェンドライダーの要素と、詰め込めるだけのすべてを入れた映画です」と、映画の出来栄えに確かな自信をのぞかせた。

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2種類のフルボトルを変身ベルト・ビルドドライバーにセットして変身する仮面ライダービルド/桐生戦兎を演じる犬飼貴丈は、「夜は焼肉ッしょー! 佐藤太郎です」と、第6話「怒りのムーンサルト」の回想シーンで披露したハイテンションなのけぞりポーズであいさつ。佐藤太郎とは、戦兎が記憶を失う以前の過去、すなわち戦兎の本来の姿(と思われる)陽気なミュージシャンだが、すかさず隣の赤楚衛二から「(ここでは)佐藤太郎とちゃうやんけ!」とイキのいい関西弁のツッコミが入り、会場を沸かせた。

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MCからの「ヒーローになったことで自分の中で変わった部分は?」という問いに対して犬飼は「子どもたちの見本になるような行動を心がけ、信号が点滅したときには止まるようにしている。そのため時間の余裕を持って行動を心がけている」と、自身のプライペートな時間でも常に子どもたちからの視線を意識するようになったと話していた。

映画で共演を果たすレジェンドライダーの感想を求められた際には、「佐野岳さん演じる葛葉紘汰と一緒にいるシーンが多かったのですが、佐野さんの背中が僕よりもずっと大きく見えました。やはり1年間、主役として背負ってきたものが現場で如実に現れるんだなあと実感しました」と熱く語り、先輩ライダーから学ぶものの大きさを噛みしめていた模様。

ビルドに続く2人目のライダーとなる、仮面ライダークローズ/万丈龍我役の赤楚衛二は 「ヒロインの万丈龍我です!」とボケをかましてあいさつし、横の高田夏帆から「ヒロイン(は私)!!」とツッコまれた。映画についての感想として「いろんなライダーの方たちと一緒に出られたことで、楽しかった」と興奮気味に話した赤楚は、「今年中にやり残したことは?」という問いに対し、「温泉が大好きなので、一日でも休みが取れたらぜひ行っておきたい!」と、ハードな撮影の日々でわずかでも休息が取れることを願っていた。

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フルボトルの成分を浄化できる特殊能力を持つ石動美空を演じる高田夏帆は「先輩ライダーの人たちとご一緒したかったけれど……」と、レジェンドライダー俳優との直接共演がなかったことを残念がっていた様子。今年中にやり残したこととして「車の免許を取りたい!」と話したが、教習期間的に「今年中は無理でしょ、来年でしょ!」と、周囲から一斉にツッコミが入り、照れ笑いする一幕があった。

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戦兎たちに情報を提供する、謎の多い美人ジャーナリスト・滝川紗羽を演じる滝裕可里は「みなさん『ビルド』のオンエアはご覧になっていますか? じゃあ、私はいまここに居づらい感じ……(笑)」と、11月19日放送分の第11話「燃えろドラゴン」での紗羽の立ち位置について触れ、バツの悪そうな微笑を見せた。今年中にやっておきたいこととしては「やり残したことはありません! いつもやりたいことをやって生きています」と、まぶしい笑顔で答えていた。

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東都の首相代理を務めると同時に、怪物スマッシュを生み出す謎の秘密結社ファウストとも通じている氷室幻徳役・水上剣星は、映画での出番について「僕はワンシーンしか出番がなく、エグゼイドチームとの絡みがなかったのが残念でした」と、クールな面持ちで語った。今年のうちにやっておきたいことについては滝と同様に「やり残したことはありません。ビルドの撮影のみに一生懸命取り組みたいです!」と答え、ニヤリと渋みのある笑顔をこぼした。

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今年8月に番組は終了したが、今回の映画で大活躍する上に、スピンオフVシネマも控えている仮面ライダーエグゼイド/宝生永夢役・飯島寛騎は、1年前からパワーアップした出来事として「『エグゼイド』が始まったばかりのころは右も左もわからなかったが、いろいろな人に支えてもらい、仮面ライダーとしてちょっとは成長できたのではないか。今回の変身にも気合いを入れた」と落ち着いた様子で答え、久々に永夢の衣裳を着てファンの前に立った喜びを実感していた。映画の見どころを問われると、「エグゼイドとしては最後の作品。ビルドとの共演や、レジェンドライダーがたくさん出てきて、見どころ満載の楽しい映画になっています。ぜひ多くの方たちに観てもらいたい」と呼びかけた。

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仮面ライダーブレイブ/鏡飛彩を演じる瀬戸利樹は、今年やっておきたいこととして「『エグゼイド』の撮影中は実家に帰ることができなかったので、今年は祖父や祖母に顔を見せに行きたい」と話し、多忙な毎日だった撮影期間中に直接会えなかった家族たちのもとに顔を出すのを楽しみにしていると明かした。

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仮面ライダースナイプ/花家大我を演じる松本享恭もまた、「地元に帰って、おいしいうどんと豚骨ラーメンをひたすら食べたい」と語り、故郷である福岡に帰って好物を食べることに思いを馳せた。

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仮面ライダーポッピー/ポッピーピポパポ/仮野明日那役・松田るかは「ニチアサ最後のヒロイン!」とあいさつ。「私はどうなるの?」と困惑する高田に対しては、「放送時間が変わったから『ビルド』はニチアサ(日曜朝)じゃなくてニチゴゼ(日曜午前)っていうんだよ(笑)」と、今年10月1日放送分(第5話)から9:00~9:30の放送になった『ビルド』の新しいニックネームを伝えた。今年やっておきたいことについては「去年の冬はずっと薄着のままでいたのですが、今年は厚着ができる幸せをかみしめたい」と、年中露出が多かったポッピーの衣裳を着て頑張った1年を振り返った。

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ハイテンションな笑いが印象的な仮面ライダーゲンム/檀黎斗役・岩永徹也は、その頭脳を生かして現在はクイズ番組でも活躍している。今年やっておきたいこととしては「まだ優勝賞金を獲っていないので、ぜひ今年のうちに獲りたい」と、より高い成績を上げることを目標にしていることを明かした。 

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仮面ライダーレーザー/九条貴利矢役の小野塚勇人は、今年やり残したことについて「グラファイト役の町井祥真が仕事でハワイに行ってるそうなんです。この前も彼は韓国に行ってて人生を謳歌しているなって。僕もハワイに行こうかなと思います。せっかくアロハシャツを着ているので!」と、自身のキャラに合わせた場所に旅行したいという思いをあらわにし、イタズラっぽい笑みを見せた。

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西馬ニコ役の黒崎レイナもまた、今年中にやりたいこととして「旅がしたい」と語ったが、すかさず小野塚から「おっ、じゃあ一緒に行こうか?」と誘われると「やめとく(笑)」と冷たいひと言。続けて「友達や家族とか、1人でも行きたいな~」と、気の合った者同士、あるいは一人旅を楽しみたいと明るい笑顔で答えた。

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永夢/エグゼイドの分身というべき仮面ライダーパラドクス/パラドを演じた甲斐翔真は「先日20歳になりました」と、先日(11月14日)誕生日を迎えたことを報告。もともと長身である甲斐だが、『エグゼイド』放送中の1年でさらに身長が1cmくらい伸びたというが「今年こそは成長を止めたい(笑)」という願望も。 

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映画ゲストとして登場する「最強の悪」・最上魁星を演じる大槻ケンヂは、「最初は何のドッキリかと思いましたが、お話だけでも……と思って東映さんに行きましたら、スタッフさん一同そろっていまして、誘拐されたかのごとくこういう格好にされました」と、自身の悪役起用に対して半信半疑だったところ、衣裳を着て初めて実感がわいたことを明かした。

「仮面ライダー」シリーズに初出演する大槻は「自分はロックをやっているんですけれど、ロックバンドは夕方4時くらいに(現場に)入ってもなんとかなるんですよ。映画の世界は朝の7時30分に宮ケ瀬ダムに集合するとか普通にあって。どこですか? しかも、それはライダーの中ではゆっくりなほうだと聞きまして驚きました。スタッフさんは朝からテキパキと仕事をこなしていて、本当にすばらしいなと思いました」と、音楽と映像という分野こそ違えど、黙々とクオリティの高い仕事をこなす職人たちの技に触れて感動する様子を見せた。

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大槻の「今年のうちにやっておきたいこと」は、なんと「このマスクに慣れたい」というもの。それというのも「撮影中は、メカの眼球が自分の眼球に当たって痛かった。舞台あいさつでは眼球部分を半分にしてくださったので、被りやすくなったけれど」と、頭に被っているマスクの着け心地の悪さに閉口している模様。しかし映画の内容、および「仮面ライダー」シリーズそのものにはすっかりハマっているようで「この映画に出演したのがきっかけで、平成ライダーを勉強中です。今日はテレビで観た人がたくさんいて楽しい」と率直な感想をもらしたのち、「僕は最初の『仮面ライダー』(1971~1973年)から観ていました。栄光ある「仮面ライダー」の歴史に、自分の名前を残すことができたのが光栄かつ恐縮です」と、役柄とはまったく違う優しい笑顔と共に感想を述べた。 

大槻と共演した犬飼は、「僕はロックが大好きなので、大槻さんとご一緒できてうれしかった。撮影中は恐れ多くて話しかけられませんでしたけれど」と大槻をリスペクト。大槻のほうは「撮影のとき、僕が遅刻したために待たせちゃってごめんなさい。ずっと怒ってるのかと思っていました」と、犬飼に迷惑をかけたのではないかと心配していたことを告白する場面も見られた。

舞台あいさつでは、犬飼、赤楚、飯島、瀬戸の4人に「自分とベストマッチする出演者は誰?」という質問が投げかけられた。犬飼は「もしかしたら万丈よりも幻徳と一緒にいるシーンが多いんじゃないかと思うくらい本編でご一緒する機会が多い」と水上の名を挙げ「水上さんとはプライベートでもご飯に連れていっていただいたり、一番お世話になっていますね」と大リスペクトした。

これを受けて水上は「おごってもらいたいときだけ言うんです(笑)」とニヤリ。会場を笑いに包んでいた。さらに犬飼は「ジュノンの先輩である佐野岳さんともベストマッチでした。初めて一緒にお仕事をしましたが、とても懐かしいお話をさせていただきました。僕も佐野さんのような先輩ライダーになれるように頑張りたい」と、先輩ライダーの佐野との共演する機会を持てたことに喜びを見せていた。

赤楚は「(瀬戸)利樹とはプライベートでも仲良くて……良いよね? (松本)享恭とも以前一緒にお仕事をしてて……仲良いよね(笑)?」と、少々自信なさげに交友関係を説明。実際、2人とは非常に仲のいい赤楚なのだが、瀬戸、松本の必要以上にクールな態度によって消極的になり「じゃあ、あっちゃん(犬飼)で!」と、劇中でもベストマッチな相棒・犬飼の名を挙げていた。

飯島は「いちばんしっくり来るのは、パラドですね」と語り、甲斐がガッツポーズを見せた。すかさず小野塚から「俺、相棒って設定じゃなかったっけ?」と 詰め寄られた飯島だが「相棒だけどベストマッチじゃない」と、巧みにかわしていた。瀬戸は「みんなとベストマッチです! 誰にでも対応できる僕なんです(笑)」とにこやかに語って、誰ともうまく合わせられるコミュ力の高さをアピールした。

途中、レジェンドライダーを代表して仮面ライダーフォーゼ/如月弦太朗を演じる福士蒼汰が映像コメントを発表。最後には弦太朗の決めゼリフである「宇宙キターッ!」を会場のファンたちと共に叫んだ。

舞台あいさつの最後、犬飼は「ご覧のとおり、美男美女しか出ておりません。みんなが全身全霊をかけて挑んだ作品です。すばらしいものになっていると思いますので、ぜひお楽しみください!」と高らかに宣言し、多くの人々に映画を観てほしいと猛烈なるアピールをしていた。

映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』は12月9日より全国東映系劇場にてロードショー公開される。

「ビルド&エグゼイド」製作委員会(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映