※2008/05/05掲載記事の再掲です

「商品・サービスの不満情報は、満足情報の2倍の割合で伝達されていく」「苦情を言った客がその対応に満足すると、80%以上が再購入する。これは、苦情を言わなかった客の再購入率60%よりも高い」「苦情を言った客が企業の対応に不満を抱くと、再購入率はゼロになる」これは、ジョン・グットマンの法則(米国TARP社)だが、心当たりのある方も少なくないのではないだろうか。

クレーム対応はリスクマネジメントの重要課題

「不満」情報は、ネットや口コミで瞬時に広がり、企業のイメージダウンにつながることも少なくない現在、「クレーム対応」は企業や官公庁にとってリスクマネジメントの重要課題として認識されている。『クレームの初期対応と解決のポイント講座』の講師であり、官公庁や企業でクレーム対応のコンサルタントを行うマネジメントサポートグループの古谷社長は、こう語る。「お客様は『問題』を持ち込むのであって、『トラブル』は持ち込みません。クレーム対応を誤ってしまうと『問題』を『トラブル』に変えてしまいます」と、対応を誤り、状況をさらに悪化させている事例の多さを指摘。

「クレームは企業とって、ビジネスチャンスです。お客様は期待をもって、クレームを言ってきます。そして納得できる対応を得ることで、信頼関係が生まれ永久顧客へとつながるのです」とクレーム対応がもたらす効果を強調する。

クレーム対応は3つのステップが基本

・お客様と良好な関係を作るため、誠実さ、真剣さを表情や態度などで表現をする(マナー)
・お客様がどういった心理でクレームを言っているかを正確に理解する(聴く力)
・お客様のクレームに対し、会社が出来ることへの理解と協力を頂ける様に誘導する(話す力)
これらを実践することで、お客様の「不満」を企業への「信頼」へかえることができるとのこと。(『クレームの初期対応と解決のポイント講座』より)

出来ることなら避けたいクレーム対応も、スキルやスマートさを身に付けることにより、企業イメージの向上、新商品の開発につながるチャンスともなりそうだ。

※CSクレーム対応検定 http://www.claimkentei.com
文●山田忍(エフスタイル)