ここ最近、激辛グルメが続々と登場している。7月12日に発売した「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」もその1つで、筆者はその激辛スープに腸をやられた。今度は7月19日に、横浜家系ラーメン店「壱角家」が激辛専門店「壱角家RED」(東京都渋谷区)をオープンした。辛いものは決して得意ではないのだが、激辛好きの読者が気になっているはずだと、勇気を振り絞って挑むことにした。

「壱角家RED」(東京都渋谷区)

店内は、まるで辛さに耐える修行寺のようなイメージでデザインされたという

なぜ使った!? ギネス記録にのった唐辛子が登場

「壱角家RED」は、「壱角家」の濃厚豚骨スープに辛みそを融合させた「辛みそRED」(並/税込880円、大/税込980円)を提供するラーメン店。辛さは全部で4種類用意されており、下から「風神」「雷神」「龍神」「閻魔(えんま)」(閻魔のみ税込270円追加)と分けられている。最も辛い「閻魔」には、世界最恐の唐辛子と呼ばれる「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」を使用。どう考えても食べ物に付ける名前ではないだろう。

「辛みそRED 閻魔」(税込1,150円)

早速運ばれてきた「辛みそRED 閻魔」(税込1,150円)は、見ているだけで汗をかきそうなくらい赤いスープ。麺は太さの異なる3種類が混ざった「乱切り麺」で、その上にもやしと水菜、かつお節、豚の角煮、赤唐辛子、青唐辛子がトッピングされている。「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」は粉末状にされ、たっぷりとかけられていた。

「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」は粉末状になって忍び込んでいた

四川山椒のツンとした香りで、すでに心が折れそうだ。それでもここで逃げるわけにはいかない! と、スープを口に含んでみる。「あれ? そこまで辛くない?」と思ったものの、飲み込もうとした瞬間に、突然刺激が襲ってきてむせこんだ。

すでに心が折れそうだが、いただきます

辛っ!! 何これ!?!? 辛さに気がつくと同時に、汗が噴き出してくるのが分かる。スープを飲んで1分もたたないうちに、額と首周りからは汗が滴っていた。むせないように気をつけながら麺をすすっても、辛さは容赦なく襲ってくる。むせるような辛さと、じわじわ熱くなる辛さを併せ持っている唐辛子だ。ちなみにこの文章を書いているだけでも、思い出して汗をかいた。

太さがバラバラの「乱切り麺」を採用したとのこと

唐辛子が溶け込んだスープは少しとろみがあった

スープの味はというと、はじめは唐辛子の味しかしなかったが、かすかに豚の背脂のうま味を感じられた。もやしと水菜もたっぷりと入っているので、シャキシャキとした食感とみずみずしさもある。うっかり唐辛子がたっぷり付いているところを食べると、悶絶する可能性があるので気をつけてほしい。ちなみに同店では、お助けアイテムとして牛乳のサービスを行っている。このラーメンを食べているときに飲んだ牛乳の味は、多分一生忘れないだろう。

トッピングの豚の角煮は、とろけるような肉質とボリュームたっぷりな大きさ

うっかり食べると悶絶するであろう唐辛子がごろごろと入っている

牛乳が通常の何倍もおいしく感じられるだろう

「辛みそRED 閻魔」はその名の通り、恐ろしい辛さを秘めたラーメンだった。「閻魔」を食べ終わった後に、「風神」(1番辛さが低いもの)を食べさせてもらったが、みそのコクをしっかりと感じられて、程よい辛さを堪能できた。こちらも充分辛いので、一度試してから「閻魔」に挑戦するのをオススメする。

「辛みそRED 風神」(税込880円)

ギネスにものった唐辛子「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」は体中が熱くてたまらなくなるくらいの威力があった。辛いものが苦手な人はもちろん、辛いものが好きな人でも注意してほしい。筆者はサウナにでも入ったのかと言われるくらい汗をかいたので、近くにあったユニクロで新しくシャツを買った。