年金シニアプラン総合研究機構はこのほど、「サラリーマンの生活と生きがいに関する調査」の結果を発表した。本稿では、同調査の内容を詳しく紹介していく。

調査は2016年12月14日~16日、35~74歳の厚生年金被保険者及び厚生年金受給者とそれらの配偶者5,000名を対象に、インターネットで行われた。なお、同調査における「サラリーマン」とは、企業及び役所の在職者とその経験者の男女を指している。

仕事全体に満足も、賃金への不満は高く

「現在のお仕事や職場についてどう感じていますか?(全体として)」

仕事に関する項目の満足度判断DI(判断指数)をみると、「仕事の内容」(20.2pt)や「休暇の取りやすさ」(18.2pt)、「家庭と仕事の両立」(22.5pt)はおおむね高かった。

一方、「賃金」の満足度判断DIは-12.4ptと低く、特に若い年齢階層を中心に不満が強い傾向に。また、現在の仕事や職場についてなど「仕事全体」に対する満足度判断DIは10.3ptと総じて高かったが、35歳~44歳男性では0.5ptと低く、賃金に対する不満が影響していることがうかがえた。

なお、満足度判断DIは「とても満足している」+「やや満足している」×0.5-「やや不満である」×0.5-「とても不満である」で算出したもの。

健康には満足、経済的ゆとりに不安

「経済的ゆとり」

次に、「生活」に関する満足度について調査を実施。その結果、「健康」の満足度判断DIは15.2ptと比較的高く、年齢階層が上がるにつれて高まる傾向がみられた。

一方、「経済的ゆとり」の満足度判断DIは-5.0ptと低い結果に。男女ともに年齢階層が上がるにつれてマイナスの値が縮小していき、65~74歳以下になるとプラスに転じ、経済的なゆとりが出てくるよう。

また、「精神的ゆとり」の満足度判断DIは6.5ptと、全体ではプラスとなったが、子育て世代ではマイナス傾向に、育児や仕事を終えた65歳以上では30ptを超えるなど、2極化の傾向がみられた。