好きな寿司ネタを聞かれたら、迷うことなく「ウニ」と答えてしまう。「大人になったら高級なウニを思う存分食べてみたい」。そんな思いがついに叶えられるときがやってきた! 今回は、テレビのバラエティ番組などにも登場して話題のお店「産地直送 うに専門店 海栗屋 下北沢店」(東京都世田谷区)さんにて、「うにしゃぶしゃぶ」をはじめとするウニ料理を堪能してみた。

「産地直送 うに専門店 海栗屋 下北沢店」(東京都世田谷区) ※写真全22枚

「うに専門店」ってそもそも何だ?

小田急線「下北沢駅」の南口改札を出て、「マクドナルド」を左手に見ながら三軒茶屋方面に歩くこと3分。不動産屋の手前を曲がり50mほど行くと……、ありました。「海栗屋」の看板が。ウニって漢字だと、「雲丹」だけでなく「海栗」とも書くのだ。殻の見た目が栗みたいだからなんだろうね。ちなみに英語だと「sea urchin」(シーアーチン)。なんてことを考えながら、格子の引き戸もオシャレな感じのお店にお邪魔します!

店内もかなりオシャレな内観。席数は20席

このお店の名物メニューは、「うにしゃぶしゃぶ」。ウニでしゃぶしゃぶするっていう発想はどこから生まれたのだろうか? 取材に対応してくださった営業部長兼マネージャーの西村和也さんにお話を伺った。

「当店の料理長がもともと寿司職人をしていたのですが、値段を出さない寿司屋の中で気兼ねなくウニを頼まれるお客さまが少なかったそうなんです。それで、美味しいウニをお客さまに存分にたっぷり味わってほしいとの思いから、当時高級とされていた"しゃぶしゃぶ"と"ウニ"のマリアージュを思いつき、10年かけて進化させたのが現在の"うにしゃぶ"です」。なるほど、確かにお寿司屋さんに行ってウニを頼むときの緊張感ってある。ましてや、値段が書いてなかったら頼みづらいもんなあ。

こんなたっぷりのウニ、いくらになるんだろう

それにしてもお寿司でもお刺身でもなく、「ウニをしゃぶしゃぶ」するってちょっとイメージが湧かないんですが、いったいどんなメニューなんですか? という質問には「みなさん初めていらっしゃったときはそういう感じなんですが(笑)、『うにしゃぶしゃぶ』はウニの濃厚なスープに、海鮮と野菜をしゃぶしゃぶしながら召し上がって頂く料理です」と、西村さんは話す。

見よ、この黄金色のスープを!

名物「うにしゃぶしゃぶ」は魚介の魅力が盛りだくさん!

しゃぶしゃぶと言うと、ポン酢やゴマダレをつけて食べるイメージだが、ウニの濃厚なスープに新鮮なお刺身をくぐらせて食べるなんてちょっと贅沢。しかもスープとは別に蒸しウニが付いてくるので、ちょっとどころか相当贅沢だよこれは。早速、お店の看板メニュー「雲丹大好きセット」(1人前/税別1,680円)をいただいた。

「雲丹大好きセット」(1人前/税別1,680円) ※写真は2人前

季節ごとにメニューで扱うウニの種類は異なっており、北海道や福岡、島根、大船から直送、築地からも仕入れている。北海道直送の「キタムラサキウニ」をメインに、バフンウニ、アカウニなどを使用しており、産地へのこだわりはもちろんのこと、無添加製法にこだわっているそうだ。

たっぷりの蒸しウニも一緒に

「雲丹大好きセット」は魚ネタ5種と野菜、ウニを「うにしゃぶしゃぶ」するセット。こちらはセットだけじゃなく、好きなネタや旬な野菜を単品で注文することもできる。鍋に入った黄金色のスープ(ウニとだしを合わせたもの)をコンロにセットして、湯気が少し上がるくらいで水菜、ネギをウニスープにドーンと投入。

野菜と一緒に食べるのがポイント

生で食べられる新鮮なお魚をウニでしゃぶしゃぶ。贅沢すぎる

そこに、蒸しウニ(バフンウニ)を散りばめる。そしてさらにお刺身の海老の頭だけをちぎって入れると、ダシが出てより濃厚な味わいになるんだとか。少しするとスープからは芳醇な香りが立ちあがってきた。ああ~、なんだかこれだけで! これだけで相当美味しそうだ~!

まずは野菜をドーンと

野菜の上にウニを投入!

ウニのスープに蒸しウニが浸かった光景にテンションアップ

しかし待て待て、ここからが本番だ。新鮮なお刺身をかる~くしゃぶしゃぶしてから野菜、蒸しウニと一緒に食べるのだ。まず、第一陣の海老をしゃぶしゃぶして野菜と一緒に頂いてみた。身がプリップリの海老が、ウニのスープを身に纏ってなんだか色っぽいぞ。口に入れると、ウニから立ち上がる磯の香りが鼻から抜けていく感じでうっとり。海老もあま~い! 普段はせっかちで早食いな筆者も、さすがにゆっくりじっくり味わいたくなる。野菜も適度にシャキシャキ、しんなりで食感が良い。

プリップリの海老をウニスープに

海老withウニ。こんな食べ方知らんかった

続いて、これまた新鮮で輝くような大ぶりなホタテをくぐらせてしゃぶしゃぶ。蒸しウニを足したスープから持ち上げてひと口。そもそも生でもいけるホタテに火が通ることで歯ごたえが生まれ、そこにウニが加わって甘みが倍増している感じだ。

ホタテだってこんな風に

そしてサーモンをウニスープに泳がせて口に入れると、軽く火が通ったサーモンがホロホロっとほどける。あ、サーモンとウニってすごく合う! 個人的にはサーモンが一番オススメ。

サーモンとウニって合うんですよ、これが

もちろん、鯛とかんぱちといった白身魚も相性良し。それぞれのお魚の個性がウニの甘みと合わさることで、さらなるうま味を引き出されている。また、合わせる魚によってウニの味も変化しているように感じるから、食べるごとに新鮮で飽きがこないし、野菜とのマッチングも良いのでどんどん食べられる。まさに食材の名演出家・ウニ!

豪華ユニット鯛&ウニ

カンパチの淡泊な味わいとも相性抜群

そのほかのメニューもウニづくし!

そして、「雲丹の濃厚コロッケ」もいただいてみた。コロッケを真ん中からサクッと割ってみると、ウニクリームがとろり。コロッケっていうからもしかしてじゃがいもの中にちょっとウニが入っているのかな? と思いきや、中にはたっぷりウニ入ってます。しっかりとウニの濃厚さがありつつ、香りはベシャメルソースが立っている感じで、ちゃんとじゃがいもの味もする。和洋折衷な料理でもウニは生きるんだなあ。これはお酒を飲むときのつまみとしても絶対頼みたいメニューだ。

ビールとも合いそうな「雲丹の濃厚コロッケ」

そして、コロッケを食べている間にさきほどのうにしゃぶのスープで雑炊(税別300円)を作って頂いた。ウニを使った雑炊なんてこのお店でしか食べられない。ウニと甘みと海老の頭のだし、魚のうま味がギュッと凝縮されて、これ以上ない贅沢な雑炊に変身。味わい深くも優しいお味でシメにピッタリの美味しさだった。本当にたっぷりウニを満喫させてもらいました。他にも、「A5和牛と雲丹のすき焼き」(1人前/税別2,580円)、「丸ごとウニお造り」(税別2,680円)もオススメメニューとなっている。

シメは雑炊で!

魚のうま味がギュッと凝縮されて、これ以上ない贅沢な雑炊だった

下北沢は小田急線沿線ということもあり、同店には神奈川県からいらっしゃるお客さんが多く、年齢的には40代くらいの落ち着いたお客さんが多い模様。予約をして接待などに利用するお客さんも多いが、地元の人で通りすがりに入店するお客さんもいるとのこと。

「A5和牛と雲丹のすき焼き」(1人前/税別2,580円) ※写真はイメージ

また、下北沢には系列の店舗「下北沢 うに酒場」があり、使っている食材は同じだが本店よりはカジュアルなお店で、若いお客さんが集まっているそう。こちらもデートや友だちとの飲み会にオススメだ。他にも新宿と千葉県市川市に店舗を構えているとのことで、今後ますます「うにしゃぶしゃぶ」は定番料理になっていくだろう。「ウニを思いっきり食べたい!」そんな気持ちになったら、自分へのご褒美にちょっと奮発してみては?

「丸ごとウニお造り」(税別2,680円)。これは奮発して食べてみたい! ※写真はイメージ

●information
産地直送 うに専門店 海栗屋 下北沢
住所: 東京都世田谷区北沢2-15-5 1F
営業時間: 17時30分~23時(食事L.O.22時)
定休日: 不定休

「マイナビニュースを見た」という人には、「雲丹の濃厚コロッケ」を人数分サービス!