JR西日本は10日、現在は係員が目視で行っている軌道の検査を車両が走るだけで行える「線路設備診断システム」を山陽新幹線に試行導入すると発表した。

「線路設備診断システム」車両外観

この「線路設備診断システム」は、車両の左右と中央の計3カ所にあるカメラで軌道全体を撮影・測定する「軌道検査測定装置」と、左右各2カ所にある計4台のカメラでレール側面の継目板を撮影・測定する「継目板検査装置」の2つを車両に搭載。どちらの装置も、カメラで撮影した画像をその場で解析し、整備が必要な箇所を自動判定することができる。

車両自体の大きさは全長約15.7m、幅約3.4m、高さ約3.8mで、重量は約42トン。保守用の動力車に連結して使用し、時速50kmで走行しながら検査を行えるという。海外でノウハウを持つイタリアのメルテック社に製造を依頼した。国内において、画像を解析して整備が必要な箇所を自動判定するシステムの導入は初めてとなる。

鉄道において新たな検査手法を導入する際、現行の検査品質以上の水準であることが求められることから、まず山陽新幹線で9月から試行導入し、軌道状態のデータの取得を始める予定。その後、データの照合や微調整を行い、4~5年後の実用化をめざす。山陽新幹線での実用化にめどがつき次第、北陸新幹線や在来線にも展開する計画だ。