三菱自動車は11日、「第17回 上海国際モーターショー」(中国・上海で4月19~28日開催、一般公開は21日から)に出展し、次世代の電動技術と四輪制御技術を取り入れた、三菱自動車のクルマづくりの方向性を示す2台のSUVコンセプトカー「GT-PHEV Concept」「eX Concept」を中国初披露すると発表した。

三菱自動車「GT-PHEV Concept」

三菱自動車「eX Concept」

「GT-PHEV Concept」はフロント1基・リヤ2基で構成する三菱自動車独自のトリプルモーター方式のプラグインハイブリッドEVシステム(PHEVシステム)や、車両運動統合制御システム「S-AWC(Super All Wheel Control)」によって高次元の操縦安定性を提供する、次世代クロスオーバーSUVの最上級モデルという位置づけのコンセプトカー。

PHEVシステムは、次世代の大容量駆動用バッテリー、高出力・高効率のトリプルモーター、発電・動力性能を向上させたPHEV専用エンジンなどで構成し、グラウンドツアラーに求められる力強い走りを実現するとともに、EV航続距離を120km、総航続距離を1,200km以上として、快適なロングドライブを可能にした。通信と車載カメラ・センサーで事前に得た情報をもとに、消費エネルギーマネージメントやさまざまな状況に適した四輪統合制御を行うことで、同車の性能と機能を最大限に引き出している。

「eX Concept」は、ツインモーター方式の次世代EVシステムと四輪制御技術を搭載したコンパクトSUVのコンセプトカー。EVシステムは、次世代の大容量駆動用バッテリーと小型・高出力・高効率モーターなどで構成し、航続距離400kmを実現した。駆動用バッテリーを車両下部にレイアウトすることで低重心化を図り、フロント1基・リヤ1基のツインモーター方式フルタイム4WD及び車両運動統合制御システム「S-AWC」により、意のままの操縦性と卓越した安定性を発揮する。次世代の情報システムを活用したコネクティッドカー技術や先進の予防安全技術を組み合わせた自動運転技術を搭載した。

上海モーターショーでは他にも、中国政府が普及を促進している「新エネルギー車」に該当する「アウトランダー PHEV」を参考出品するほか、現地生産し好評を得ている「アウトランダー」などを展示する。