スズキは21日、車両型式等認定を受けた燃料電池二輪車「バーグマン フューエルセル」でナンバープレート(車両番号票)を取得し、公道走行を開始すると発表した。

スズキ「バーグマン フューエルセル」

国土交通省が公布・施行した道路運送車両法の燃料電池二輪車に関する保安基準にもとづき、スズキは昨年2月に「バーグマン フューエルセル」の車両型式を申請し、同年8月に型式認定を受けている。2017年3月に18台のナンバープレートを取得し、公道走行を開始することで燃料電池二輪車の市場性の確認を行うとのこと。水素の充填については、静岡県・福岡県などに設置された水素ステーションを活用する。

環境に配慮した燃料電池二輪車は2006年から開発に取り込み、軽量・シンプルな空冷式燃料電池搭載の燃料電池スクーターで技術を蓄積してきた。今回の「バーグマン フューエルセル」も、街乗りに適したスクーター「バーグマン200」をベースに、軽量・コンパクトな空冷式燃料電池を搭載している。

「バーグマン フューエルセル」は、水素タンクをフレーム内にレイアウトしたほか、リヤホイールに高出力インホイールモーターを内臓することで、これまでのスクーターと同様のスタイルを実現。モーターを駆動させる主電力に燃料電池を使用し、加速時のアシストと、モーターからの回生電力を回収して燃費を向上させるために、リチウムイオン二次電池を搭載するハイブリッドシステムを採用する。航続距離は時速60kmの定地走行で120km(スズキ社内テスト値)を実現している。