JR東日本水戸支社は10日、常磐線竜田~富岡間・浪江~小高間の今後の運行について発表した。浪江~小高間は4月1日から列車での運転を再開。竜田~富岡間の運転再開時期が2カ月前倒しされ、2017年10月頃に列車の運転を再開できる予定となった。
常磐線は東日本大震災と福島第一原発事故の影響により、現在は竜田~小高間で運転見合わせが続いている。昨年7月の小高~原ノ町間運転再開、12月の相馬~浜吉田間運転再開に続き、浪江~小高間でも運転再開に向けた試運転を実施中とのこと。
3月10日に福島県浪江町・富岡町における避難指示区域(居住制限区域・避難指示解除準備区域)の解除が決定。浪江町の解除日は3月31日、富岡町の解除日は4月1日とされた。常磐線浪江~小高間は4月1日から運転再開となり、浪江~原ノ町間を中心に下り11本(うち2本は仙台行)・上り11本(うち1本は仙台駅から直通)の普通列車が設定されることになった。浪江駅では11時10分から19時10分まで、改札業務を行う係員が配置される・
竜田~富岡間、運転再開を前に4月から列車代行バス増発
竜田~原ノ町間で運行され、途中の富岡駅(旧エネルギー館前)・浪江駅(浪江町役場前)・小高駅に停車していた列車代行バスも4月1日から変更となり、現行の下り2便・上り2便のうち、原ノ町駅までの運行は下り1便のみに。他の下り1便・上り2便は浪江駅までの運行となる。さらに竜田~富岡間では、下り9便・上り9便の列車代行バスを新規設定。竜田駅発着の全便において、竜田駅で常磐線の列車と接続が図られる。なお、4月1日から浪江駅バス停は浪江駅前広場、富岡駅バス停は富岡駅前広場に変更される。
常磐線竜田~富岡間は、富岡町の「まちづくりと一体となった復旧」が進められ、これまで運転再開目標は2017年内とされていた。復旧工事が順調に進捗していることを受け、3月10日に行われた第18回復興推進会議にて同区間の運転再開時期が前倒しされ、2017年10月頃に運転再開させることが報告されたという。具体的な運転再開日やダイヤなどについては、JR東日本水戸支社から改めて発表される予定となっている。