JR東日本仙台支社は26日、常磐線相馬~浜吉田間の運転再開から1カ月間の利用状況について発表した。12月10日から1月9日までの1カ月間で、原ノ町~新地間は1日あたり3,100人、新地~岩沼間は1日あたり8,400人が利用したという。

常磐線相馬~浜吉田間は昨年12月10日に運転再開。導入間もないE721系1000番台も原ノ町~仙台間の普通列車に使用された

常磐線相馬~浜吉田間は東日本大震災などで被災したが、その後は沿線自治体の「まちづくり計画」に合わせて駒ケ嶺~浜吉田間が内陸へ移設され、新ルートとなって昨年12月10日に運転再開された。同時に原ノ町~仙台間で普通列車の運転(一部列車は新地・山下~仙台間で運転)も始まり、相馬~仙台間の普通列車は震災前と同じ本数とされていた。

仙台支社が発表した運転再開後1カ月間の利用実績に関して、沿線の人口減が影響し、震災前と比べて2割減少したことが報じられている。平日の利用者の落込みが大きく、通勤客が大幅に減ったと分析しているという。

今回の発表では、12月10日から1月9日まで1カ月間の1日平均と、平日・土休日の1日平均の利用実績(上下計)が明らかに。運転再開した区間も含む常磐線原ノ町~岩沼間のうち、新地~岩沼間は仙台駅まで1時間以内の通勤圏内にあり、利用実績は平日平均9,200人、土休日平均7,400人で平日平均が上回った。同区間の1カ月平均は1日あたり8,400人で、原ノ町~新地間の1カ月平均の約2.7倍となった。福島県内の原ノ町~新地間は平日平均・土休日平均に差がなく、ともに1日あたり3,100人だった。