デロイト トーマツ グループはこのほど、「2017年(第6回)ミレニアル年次調査」の結果を発表した。それによると、ミレニアル世代(1982年以降生まれ)の楽観主義に変化が生じていることがわかった。調査時期は2016年9月、対象は世界30カ国約8,000人のミレニアル世代。

ミレニアル世代の楽観主義に変化(デロイト トーマツ グループHPより)

政治的緊張などが心理に影響か

将来の見通しについて、新興市場のミレニアル世代のうち、「自分は両親よりも経済的に豊かになる」と答えた割合は71%、「精神面でも幸せになる」は62%と、多くが期待を抱いていることがわかった。

一方、先進国など成熟市場では、「自分は両親よりも経済的に豊かになる」と考えている割合は36%、「両親より幸福になる」は31%にとどまった。また、「両親よりも豊かで幸せになる」の割合が過半数を占めたのはアメリカのみだったほか、「両親よりも幸福になる」が過半数に届いたのは30カ国中、11カ国にすぎなかった。

デロイト グローバルCEOのプニート・レンジン氏は、「2016年は、犯罪、汚職、戦争、政治的緊張がミレニアル世代の心理に影響を及ぼしており、そうした不安が個人的な将来見通しにも職業的な見解にも影を落としている」と分析している。

勤務体系については、84%が「柔軟な勤務形態が職場にある程度導入されている」、39%が「柔軟性が高い労働環境である」と回答。フリーランスやコンサルタントとして働くことについては、全体の約3分の2が「フリーランスやコンサルタントとなるより、一般企業にフルタイムで雇用される方が望ましい」と答えている。