タワー棟に全客室が絶景のホテルあり

「JRタワー展望室タワー・スリーエイト」の遮るもののない360度の視界は、北は晴れていれば遠く小樽を臨み、南に向けばさっぽろテレビ塔や大通・すすきの都心に札幌ドーム、藻岩山までを見通せる。東には石狩川の流れを抱くネイチャーエリア、西に手稲山系から支笏洞爺国立公園が連なるマウントエリアが広がる。

札幌駅の上にそびえ立つJRタワー。地上38階・160mには展望室タワー・スリーエイト、日航札幌を備えている

JRタワー展望室タワー・スリーエイトから見る札幌の夜景

だが、より優雅に楽しむなら、ぜひオススメしたい場所がある。それが、同じJRタワーのタワー棟の1階と22~36階に入る札幌随一のクオリティと満足を提供してくれる「JRタワーホテル日航札幌」だ。ここは地上100mに札幌駅の地下1,000mより湧出した天然温泉が楽しめるスカイリゾートスパ、地上150mには和洋の絶景レストランを有し、客室は全て高層階23階以上にあって客室そのものが絶景の展望台となるまさに摩天楼ホテルだ。

JRタワーホテル日航札幌の22階、地上100mにあるスカイリゾートスパ「ブラウブラン」。写真は男性スパ(写真提供: JRタワーホテル日航札幌)

「ブラウブラン」は地下1,000mから湧出する天然温泉。写真は女性スパ(写真提供: JRタワーホテル日航札幌)

男性スパからは、さっぽろテレビ塔やオフィスビルが建ち並ぶ大通・すすきの方面のアーバンビューを見渡せる。また、リフレッシュゾーン内のカフェでは、飲みものや北海道産の食材を使った食も用意されている。スパは日帰りでの利用も可能だが、スパの利用は18歳以上なのでご注意を。

客室のインテリアや設備はシックでスタイリッシュ、実に上質な空間。展望室同様、それぞれ面した方角により異なる景色を広めのデスクで仕事をしながら、あるいはソファやベッドでくつろぎつつ、心ゆくまで眺めて過ごすこともできる。

いずれも23階以上にある客室が展望台となる。インテリアや設備のクオリティも高い。こちらは24平米のモデレートダブルの客室、より優雅にシングルユースで利用するおひとりさまも少なくない

リフレッシュには、22階のスカイリゾートスパで地下1,000mから湧出する天然温泉などがぴったり。男性スパからは、さっぽろテレビ塔やオフィスビルが建ち並ぶ大通・すすきの方面のアーバンビューが待ち構えている。スパはマイナスイオンスチームサウナ、フィンランドサウナ、バイブラバスも備える。リフレッシュゾーン内のカフェでは飲みものや北海道産の食材を使った食も楽しめる。日帰り利用も可能だが、やはり宿泊してこの極上の時間を満喫したいところだ。

タワー棟に全客室が絶景のホテルあり

35階・地上150mには、比較的リーズナブルに厳選した道産食材を使用したコース料理を提供するレストラン&バー「SKY J」もある。夜は音楽の生演奏もあり、より優雅なディナータイムになることだろう。デザートには、スイーツだけでなくチーズのチョイスもあり、甘いモノが苦手な男子にもうれしい。コースディナーは税込4,700円~から展開している。

地上150mのレストラン&バー「SKY J」は、厳選した北海道産食材を使ったコース料理を提供

デザートにはチーズも

同じ階には、日本料理のスカイレストラン「丹頂」もある。JRタワーホテル日航札幌の朝食には和洋ブッフェ、和定食、アメリカンブレックファストの3種があるが、丹頂では「和定食」「朝粥定食」「いくら御膳」(各・税込3,024円)が選べる。いくら御膳は以前、限定メニューで提供されていたが、人気が高く定番の朝食に加わった。数量限定のため、希望する場合は早めに行くといいだろう。

同じ階にあるスカイレストラン内の日本料理「丹頂」。ここの和朝食はこだわり満載(写真は「和定食」税込3,024円)

丹頂の朝食では別途、北海道産のじゃがいも「北あかり」を使ったじゃがバターや、自家製豆腐、濃厚な牛乳などが好きなだけ楽しめるフリーコーナーも設けている。また、テーブルに置かれた山中牧場プレミアム発酵バターは想像以上の絶品グルメ。ぜひ、白いご飯にのせ醤油をかけて食べてみてほしい。

「北あかり」を使ったじゃがバターは無料で食べ放題

この季節、札幌では雪ミク電車も運行されている。この季節だからこそ楽しめる札幌に、ぜひ出掛けてみてほしい。

筆者プロフィール: 水津陽子

フォーティR&C代表、経営コンサルタント。地域資源を生かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、企画コンサルティング、調査研究、執筆等を行っている。著書に『日本人がだけが知らないニッポンの観光地』(日経BP社)等がある。