この季節、全国でイルミネーションや雪まつりが行われている。その代名詞とも言える知名度と人気を誇り、全国から観光客が集まる「さっぽろホワイトイルミネーション」と「さっぽろ雪まつり」。メイン会場の大通公園には、多くの人が絶景を求めて押し寄せる。だが、そのすぐそばに絶景を一望する穴場スポットがあることはあまり知られていない。

「さっぽろホワイトイルミネーション」「さっぽろ雪まつり」のメイン会場は大通公園

今回はそんな札幌の穴場絶景スポット2つを紹介したい。ひとつは大通公園を一望するレストラン、もうひとつは地上100mに浮かぶ天空の温泉と150mの絶景レストランを有す摩天楼ホテル。その魅力を味わうためだけに、北の大地を訪れるという旅も悪くない。

札幌の2大絶景冬まつり

この季節、札幌は昭和25(1950)年に地元の中・高校生が6つの雪像を大通公園に設置したことをきっかけに始まった「さっぽろ雪まつり」や、昭和56(1981)年にスタートした「さっぽろホワイトイルミネーション」等のイベントでにぎわいをみせる。

さっぽろホワイトイルミネーション

さっぽろホワイトイルミネーション

2017年開催で68回目となる「さっぽろ雪まつり」は、大通公園やすすきの会場で2月6日~12日まで7日間に渡り開催される。この期間、2月1日スタートの札幌市スポーツ交流施設「つどーむ」の24基と合わせ、全197基の雪像が設置される予定で、世界各地の国や地域等から参加して雪像制作を競う「国際雪像コンクール」もありイベントは毎年盛況で、前回は260.9万人を集めた。

さっぽろ雪まつり

札幌市時計台

さっぽろ雪まつり

さっぽろ雪まつり

だが、実はここにその絶景を眺める穴場スポットがあることはあまり知られていない。というのも1年の半分が雪で覆われる札幌では地下空間が発達している。札幌駅周辺と大通、すすきのエリアは2011年3月「札幌駅前通地下歩行空間(通称「チ・カ・ホ」)」が整備され地下でつながった。多くの人はこのチカホを利用し駅から目的地へ直に行き来する。

ついつい使ってしまう札幌駅前通地下歩行空間「チ・カ・ホ」

大通公園沿いにあり、札幌のシンボル「テレビ塔」にも近い商業ビル「北洋大通センター」は2010年にオープンした。地下鉄大通駅に直結、地下2階から4階には北海道ならではの食を提供する人気のレストランやショップなど、25施設が集積する「大通ビッセ」が入っている。

大通公園につながる地下鉄大通駅の出口。通りを挟んで商業ビル「北洋大通センター」(写真)の地下2階から4階には、25のレストランやショップが集積する「大通ビッセ」が入る。大通公園に面したレストランやカフェの窓からは大通公園が一望できる

大通ビッセのカフェやレストランからは大通公園を舞台とした祭やイベントが一望できる、知る人ぞ知る絶景スポットだ。しかし、大通公園を訪れる人の多くはチカホを利用し、直に大通公園に入る。そのため、この絶好のスポットを知る人は市民でも一部、まさに穴場中の穴場スポットだ。

穴場中の穴場は大通公園を一望する絶景レストラン

そんな大通ビッセから大通公園の景色を楽しむなら、4階の「炭焼・寿し処 炙屋大通ビッセ店」と3階のステーキ専門店「43°STEAK HOUSE」をオススメしたい。ともに、大通公園に面した席からは真正面にイルミネーションなどのイベントを眺められ、北海道ならではの酒やグルメを堪能できる。

凍えるように極寒の日にも、ここに来ればぽかぽか温かく快適に極上の札幌の絶景と美食を楽しめる。炙屋は寿司に加え、タラバにホタテ、ホッケなど、北海道の魚介等の炙り料理もお見逃しなく。

「大通ビッセ」3階のステーキ専門店「43゜STEAK HOUSE」からの眺め

43°STEAK HOUSEでは、厳選された道産牛の赤身肉を骨付きのまま、店内にある熟成庫内で4~6週間熟成させたドライエイジングビーフステーキが人気だ。ステーキはボリュームがあり、女性ひとりではとても食べきれそうにないが、前菜からデザートまでアラカルトメニューも充実している。ホットカプレーゼやボストンクラムチャウダーなどはおひとりさまでも楽しめる。

また、大通ビッセの中には美幌町の人気店「肉の割烹田村」など、質の高いレストランやショップも多い。札幌に行く際はぜひ立ち寄りたいオススメスポットだ。

大通公園に面していなくても、北海道一の高さを誇る展望スポットからなら、壮大な眺望を楽しめる。そんな「JRタワー展望室タワー・スリーエイト」は地上38階・高さ160mという場所にあり、かつ、札幌駅の一施設というアクセスの良さも魅力のひとつだ。続いては、そんなJRタワーのオススメスポットを紹介しよう。