「ニキビと思っていたら顔がダニの巣」って!?

治りにくいニキビ、もしかして「顔ダニ」が原因かも?

働く女性にとって、肌荒れは心配事の1つ。メイクを落とさずに寝てしまったり、メイクが落としきれていなかったりすると、蓄積したものがニキビとなって現れることも……。

大人の女性を悩ますニキビだが、「顔ダニ」も原因になりうることをご存じだろうか。最近では、タレントのりゅうちぇるさんが「ニキビだと思っていたら顔がダニの巣になっていた」と告白したことでも話題となった。

そこで今回は、「顔ダニ」の原因と治療法、予防法について、美容皮膚科・美容外科・形成外科のやながわ厚子医師にお聞きした。

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顔ダニが原因のニキビもある

ニキビの原因は様々だが、その一つが顔ダニである可能性も

ニキビの原因にはいろいろあります。若年者に多く見られる、皮脂腺が炎症を起こしてしまうニキビ(「尋常性ざ瘡」)や、ステロイド剤を長期にわたって使用したことによってできるニキビ(「酒さ性ざ瘡」)などのほかに、顔ダニによるニキビもあるのです。

「顔ダニ」や「ニキビダニ」と言われていますが、正式な名称は「毛包虫性ざ瘡」(以下、顔ダニと記載)。毛包虫が皮脂腺の中に寄生して悪さをすることで起こります。

顔ダニ(毛包虫)には、皮脂腺の浅い部分に寄生する「デモデクスフォリキュロラム」と言われるニキビダニと、皮脂腺の内部に寄生している「デモデクスブレビス」と言われるコニキビダニの2種類がいます。産卵から死ぬまで約14日かかります。

成人のほぼ100%に寄生

皆さん、"私の顔にはダニはいないから大丈夫"と思っていませんか? 実はこの顔ダニは、赤ちゃん以外のほとんどの人に寄生しています。成人では、ほぼ100%に寄生して検出されるというのだから驚きですよね。

顔ダニは、余分な皮脂と角質、化粧品の油分をエサにして寄生しています。実は健康であれば全く害はなく、むしろ肌のバランスを保ってくれているのです。一方で、顔ダニによるニキビは、女性の難治性ニキビの代表格にもなっています。では、どうしてニキビができる方とできない方に分かれるのでしょうか?

顔ダニの原因と症状

顔ダニが寄生しやすい場所は、皮脂腺が発達していて多い場所(額、頰、鼻の周囲など)です。顔ダニの原因は大きく2つに分けられます。

原因1 皮脂のバランスが崩れて皮脂が過剰になり、顔ダニが増えてきてニキビになる。

原因2 処方されたステロイドや免疫抑制剤の外用剤における長期乱用により、顔ダニが過剰に増殖してニキビになる。
→どちらの外用剤も、短期で使用するなら効果が出やすい塗り薬の一つですが、長期使用はお勧めしません。

もともと皮膚に寄生している顔ダニですから、男性・女性に関わらずニキビの原因になります。季節的には皮脂腺が活発になりやすい夏に多いと言われています。皮脂のバランスが崩れてしまうと、顔ダニの抜け殻や死骸が毛穴に詰まってしまい、ニキビの原因になります。

また、アレルギーや皮膚のかゆみ・赤みにもつながっていきます。これはニキビだけでなく、乾燥肌や皮膚のターンオーバーの乱れも引き起こします。さらにお顔だけでなく頭皮にも関係があるので、抜け毛の原因にもなってしまいます。

顔ダニの検査と治療法

治りにくいニキビや、薬を処方してもらったけれど治らないニキビは、一度、皮膚科で検査してもらうことをお勧めします。顕微鏡での検査で、顔ダニと毛包虫の寄生は確認できます。治療法としては、クロタミトン軟こう、クンメルフェルド液(硫黄カンフルローションなど)の外用剤、抗生剤、ビタミン剤の内服になります。