続いて、顔ダニの治療や予防法についてご紹介していきます。
顔ダニの治し方や有効な塗り薬
治りにくいニキビや、薬を処方してもらったけれど治らないニキビは、一度、皮膚科で検査してもらうことをお勧めします。顕微鏡での検査で、顔ダニと毛包虫の寄生は確認できます。治療法としては、クロタミトン軟こう、クンメルフェルド液(硫黄カンフルローションなど)の外用剤、抗生剤、ビタミン剤の内服になります。
顔ダニの予防法
寝る前に顔の汚れをしっかりと落とす
顔ダニは寝ている間に活発化すると言われています。ですから、お顔を洗わずに寝てしまう方や、お化粧後のメイクオフは拭き取りのみで洗い流さないという方は、顔ダニの増殖に要注意です。化粧が毛穴に詰まると、ニキビや吹き出物、化粧品の反応によるくすみの原因にもなります。メイクをきっちり落としてから寝るように徹底しましょう。
かといって、顔ダニをなくしたい気持ちから、洗顔時にお顔を擦って一生懸命洗うのは絶対に禁物です。擦りすぎると角質層の剥離(はくり)が生じ、皮膚の油分のバランスを乱してしまい、乾燥肌から肌荒れにつながってしまいます。
メイク道具は清潔に保つ
このほか、メイク道具を清潔にしておくことも大切です。ファンデーションのパフやブラシを一度、チェックしてみてはいかがでしょうか? 皮脂が大好きな顔ダニですから、お化粧がたっぷりと付いた、清潔とは言えないパフやブラシで擦ると、大好きな好物をさらに与えて増殖のきっかけになるかもしれません。
繰り返しになりますが、顔ダニは誰のお顔にもいます。うまく共存することで、逆に皮脂のバランスをとって健全なお肌にしてくれます。バランスを乱さないためにも、正しい洗顔とメイク道具の確認を怠らないようにしましょう。
冬は、空気が乾燥していることや暖房の使用などで、お肌の水分が失われがちな季節です。洗顔では、"擦らずやさしく"を心がけましょう。洗顔後は、保湿効果のある化粧水などをお肌に与え、美容液やクリームなど油性のものでラッピングし、水分が失われるのを防ぐことがポイントになります。また、お肌が冷えると血流が悪くなるので、お肌も乾燥しやすくなり、肌荒れも治りにくくなります。毎日お風呂で温まることも、お肌にとって大事ですよ。
そして、規則正しい生活や食生活も大切です。睡眠時間や食べる物によって、ホルモンバランスや、皮脂やお肌のバランスが崩れることがあります。なかなか治らないニキビや肌荒れは、ぜひ皮膚科で相談なさってください。
※写真と本文は関係ありません