JR西日本は24日、大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)専用新型車両323系の営業運転開始記念セレモニーを開催した。デビューにあたり、25日まで2日間限定のサプライズ演出として、323系1編成(LS01編成)にクリスマス仕様のLED種別表示幕が設定された。
新型車両323系は「大阪環状線改造プロジェクト」の重点施策のひとつに挙げられ、今年6月に報道公開、12月3日に一般公開が実施された。323系の車体はステンレス製で片側3ドア、外観は大阪環状線で長年親しまれたオレンジを基調としたデザインに。車内はオールロングシートで、座席端部の大型袖仕切りを斜めに配置したほか、混雑車両の8号車(大阪駅停車時の天満方先頭車)の出入口スペースを拡大し、女性専用車(4号車)の外観や車内照明に他と異なる色調を採用して識別性を高めるなど工夫が施された。
323系の初運行は12月24日の京橋駅16時9分発、大阪環状線内回り普通列車と発表されており、これに先立ち、吹田総合車両所森ノ宮支所で記念セレモニーが開催された。JR西日本大阪支社長、川井正氏は挨拶の中でクリスマス仕様のLED種別表示幕に触れ、「これから旅立つ電車の種別・行先表示幕にツリーを施しました。今日と明日だけです。ぜひご覧になってください。感動を覚えていただけることを楽しみにしています」と語った。
今年6月の報道公開をはじめ、さまざまな場面で323系のPRを行ってきたという鉄道タレントの斉藤雪乃さんもゲストで登壇。JR西日本から感謝の印として「323オリジナルシューズ」(大阪環状線と「YourReebok」のコラボモデル)が贈呈された。「この大阪環状線を長年支え続けた103系や201系のように、いつまでも活躍して多くの人たちに愛される車両になってほしいと思います」と、斉藤さんは323系の活躍に期待を寄せていた。
記念セレモニーには大阪環状線を支える各系統(運転士、車掌、駅、車両、保線、建築、機械、電機など)の社員約30名も参加。初運行に使用される編成(LS01編成)の出発を敬礼で見送った。初運行が行われた時間帯の大阪環状線各駅では、デビューしたばかりの新型車両をひと目見ようと、多くの鉄道ファンらが集まっている様子だった。
大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)専用新型車両323系は12月24日にデビューした1編成に続き、25日には2編成が営業運転を開始するとのこと(残り1編成は予備)。2018年度までに21編成168両を投入し、既存の通勤形電車103系・201系の置換えを進めていく。