声優・大橋彩香のバースデーイベント「大橋彩香バースデーイベント~はっしーバースデー2016~」が2016年9月22日、東京・EX THEATER ROPPONGIにて開催された。

声優・大橋彩香

4回目となるイベントは「ホームパーティー」をイメージ

「はっしーバースデー」は2013年、大橋が19歳のときから実施されているイベント。ライブのほか、1年の振り返りトーク、クイズコーナーなど、毎年趣向を凝らした企画が行われている。4回目となった2016年のバースデーイベントは、「大橋彩香のホームパーティー」という構成で、舞台にリングを飾り付け、駆け付けたファンにパーティー用の三角帽子を配布するなど、随所に「ホームパーティー」を感じる工夫が見られた。

なかでも目を引いたのは、当日販売されていた「当たり付き缶バッジ」の企画。缶バッジを購入した人のなかで、「当たり」が出た人には「ぺペロンTシャツ」のホワイトヴァージョン、「大当たり」が出た人に大橋が事前に選んだ品をプレゼントするという、「プレゼント交換」をイメージした企画は、Twitterで告知されてから、盛り上がりを見せていた。

なお、プレゼント交換用の品で大橋が選んだのは、色紙を保管できる「色紙ホルダー」、ペペロンチーノの調理に使える「ニンニクスライサー」、球体上に作れる「土星のパズル」、お風呂に浮かべられる「あひる風呂」、グッズなどの収容に使える「動物飛び出し注意があしらわれた手提げ袋」など、本人曰く実用性を意識して選んだという5つであった。

恒例の「YES!!」で開幕

イベントは2014年・2015年同様、大橋の1stシングル「YES!!」のライブからスタート。「はっしーバースデー2016へようこそ!」という言葉とともに、「YES!!」のイントロが流れ始めると、会場がピンクのサイリウムで彩られ、雰囲気が一変。「待っていました」と言わんばかりの大きな歓声で開幕からいきなり大きな盛り上がりを見せた。

「YES!!」のライブが終わると同時に、本イベントの司会進行役であるサンキュータツオが舞台袖から登場し、イベントの主旨などを説明。ワンマンライブを経て行われる今回は、今までに大橋が見せてこなかった様々な姿を見てもらう、大橋にとって「挑戦」となることが伝えられた。とはいえ、今回のイベントは大橋が22歳になったことを記念するもの。まずはお祝いをということで、バースデーケーキが振る舞われた。

このケーキの運び方ひとつにもこだわるのが「はっしーバースデー」。なんと、天井から特殊装置を使って、本人の元へと運ばれ、会場も大橋自身もその演出に驚きを隠せない様子だった。その後、天井から降ろされたバースデーケーキの「22」と書かれたロウソクに火が灯されると、観客全員が配布された三角帽子をかぶり、「ハッピーバースデー」を合唱。大橋の22回目となる誕生日をお祝いした。

バースデーケーキでのお祝いが終わると、早速ひとつ目のコーナー「大橋彩香 21歳振り返りトーク」が行われ、「はっしーバースデー2015」からの1年を年表形式でまとめたものが、モニターに映し出された。自身が出演した『コメット・ルシファー』や『てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう』といったアニメ関連イベント、アーティスト活動でのリリースイベント、朗読劇への出演、ラジオ関連のイベントなどの活動が映し出された後、いくつかの出来事がピックアップされ、写真とともに紹介された。

ピックアップされたのは「はっしーバースデー2015開催」、「BanG_Dream!(バンドリ!)4thライブへの参加」、「3rdシングル・4thシングルの発売」、「ANIMAX MUSIX 2015 YOKOHAMAへの参加」、「ふーたそTwitter初登場」、「1stアルバムの発売&ワンマンライブの開催」、「Animelo Summer Live 2016 刻-TOKI-への参加」の7つであった。

振り返りトークの最後には、「色々なイベントに参加したり、新しいことに挑戦させていただいたりした。この1年で(仕事に関して)とにかくがんばるではなく、いろいろと考えるようになった」と、21歳になってから、仕事への取り組み方が変化したことを吐露。さらに、22歳となった2016年の目標には、20歳の頃から言い続けている「運転免許の取得」に加えて「貯金」、「みなさんとさらに楽しさを共有できる1年にしたい」という3つを挙げた。

本番に強い大橋彩香の本領発揮

振り返りトークに続いては、冒頭で述べられた「挑戦」にまつわる企画「はっしーチャレンジ2016」が行われた。全部で2つのチャレンジが用意されており、最初に行われたのは大橋がフリースローを5本投げて2本決めればご褒美をゲットできるという「元バスケ部はっしーのフリースローチャレンジ」。まずは、観客に煽られて、小学生に12年間バスケットボールを教えていたというサンキュータツオがデモンストレーションをするも失敗。と同時に舞台袖から、「うわぁ~、残念、残念、残念~」と言いながら、ビブスにお母さんが「大橋」という文字を書いてくれたというゼッケンをつけた大橋が、軽快なステップで登場した。

登場後、バスケットボール経験を聞かれた大橋は、「中学の3年間で、引退試合の2分間と下級生の練習試合にしか出られなかった」、「スコアシートの付け方だけうまくなった」と、思い出話に花を咲かせる。そして、「リハーサルではボロクソだったからなぁ……」と不安そうな面持ちのまま、フリースローチャレンジへと移行した。すると、なんと2本連続でシュートを決め、おまけで打った1本も見事に成功。大橋の本番での勝負強さがうかがえるワンシーンに会場からも惜しみない拍手が送られた。

半面、シュートを決めた後のヒーローインタビューでは、サンキュータツオから「キセキの世代だ」と、大橋の好きな漫画に出てくるキーワードを言われ、「ホントに―!?」「今日はパーフェクトですから」と嬉しそうに反応し、いつもの彼女らしい一面ものぞかせた。なお、シュートを決めたご褒美として用意されていたのは「20秒間自分のPRができる」というもの。2015年の「へごマネクイズ」のご褒美を彷彿とさせるものであったが、今回はバスケットボールを持っているということで20秒間レイアップシュートを行い、動く大橋を余すことなく披露した。

大好きなぺペロンチーノを適量で作る、それが大橋流

フリースローに続いて行われた挑戦は「はっしーの簡単クッキング」。この挑戦は、自身の好物でもある「ペペロンチーノ」を作り、レシピを紹介するというもので、先ほどのビブス姿から、エプロン姿へと衣装をチェンジ。IHヒーターなど本格的な調理器具も用意され、環境が整ったなかで調理をスタートさせた。

ひとつ目の工程は、まずフライパンにオリーブオイルを適量入れて、ニンニクをバッと入れて熱する、そしてまたオリーブオイルを入れる。会場から「おぉ~!?」、「入れすぎ!」と、心配とフォローの声が飛び交ってはいたが、大橋は「心配されている気がする。でも大丈夫ですよ、きっと」とあっけらかんとした態度で答えていた。続いてパスタを茹でるために塩を投入。サンキュータツオから「海水か!」とツッコまれるほど大量の塩を入れた大橋は「塩は多め。これが大橋流」と断言した。なお、今回はパスタを茹でるのに時間がかかるため、茹で済みのパスタを使用した。

その後、炒めていたニンニクに鷹の爪を種ごと投入。そして、「忘れていた」という九条ネギを「これ、どれくらい入れればいいんだろう」と、普段から自分で作っているはずなのに、分量についての疑問を抱きながら投入した。「分量を量ったことがない」、「レシピを見たことがない」と本人が語るように、すべて適量で作るのが大橋流。実際、「大橋流ぺペロンチーノ」の作り方が書かれている物販のTシャツにも、分量は一切書かれていなかった。

そして、「大橋流ペペロンチーノ」の調理もいよいよ終盤。ここで、九条ネギを入れたことでオリーブオイルが減ってしまったため、さらにオリーブオイルを加え、ゆで汁を入れて乳化。お客さんに「これ、合っている?」と様子をうかがいつつ、パスタをガッと掴んで具材を混ぜ合わせ、一旦試食するも、大橋は怪訝そうな顔を浮かべた。どうやら味がなかったようで、さらに塩を加えて対応、そして皿にバッとパスタを入れ、生の九条ネギ、生ハムを盛り付けて「大橋流ペペロンチーノ」を完成させた。

完成した料理を食べるのは、先ほどまでの調理過程を見て「これ、罰ゲームじゃん」と戸惑いを隠せないサンキュータツオ。お客さんからの「がんばれー」の声援を受け、いざ実食に臨むと、「……」という表現がぴったりの何とも言えない顔を見せ、「味がない」とバッサリ。対する大橋は納得がいかないのか、「やだやだやだぁ!」と応え、自身でも実食するも、「味がぁ……味が薄い……」と悲しそうに「大橋流ぺペロンチーノ」に評価を下した。

しかし、最後はサンキュータツオから「自信がなくてもお客さんの前で料理するところを見せてくれた大橋さん、よかったと思います」というフォローが入り、会場からも惜しみない拍手が送られ、挑戦コーナーは終了した。