本格的に寒さが厳しくなる季節になると、からだの代謝が悪くなり「むくみ」に悩まされる人が増えてくる。むくみを感じやすいパーツは「顔」と「脚(ふくらはぎ)」に集中しつつ、手や頭(頭皮)などもあり、悩みはさまざまなようだ。

ただ、そもそもむくみはどうして起こるのでだろうか。本稿ではちょっとした工夫でむくみを軽減する方法を含め、むくみの原因と対処法をまとめて紹介する。

オフィスでのつらいむくみを何とかさせよう

運動不足がむくみを加速

冬はいつにも増して活動量が低下しがちになる。「寒いから」と運動やちょっとした外出も控えるようになると、代謝はどんどん下がっていく。一方で温かい食べ物を摂(と)る量は今までよりも増え、暴飲暴食につながりやすくなる。気づけば、ウエストやヒップなどの下半身が"おデブ"になっていた経験がある人も少なくないはずだ。また、寒い季節は冷えなどから血流が悪くなるが、これもむくみの原因になる。

太ももやふくらはぎの筋肉をしっかりと動かせば、血流も良くなるし運動不足による下半身太りも避けられる。寒い時期だからこそ、より積極的に体を動かすようにしてみよう。

夕方の辛いむくみの原因は静脈にアリ?

「夕方になると脚が重たくなる・疲れる」といった具合に悩みを抱えている女性は少なくない。むくみがひどくなると、ロングブーツが履けなくなるなんてことも起こりうる。

むくみといえば、「リンパの滞り」と思っている人が多いはず。リンパ管には心臓のようなポンプ機能がないため、リンパ液が重力に伴って脚に溜まってしまうというのが定説だった。だが、実はリンパが原因でむくんでいる人は全体のごく一部で、大半の人は「静脈の血流」の滞りでむくんでいるという。

このトラブル解決のカギとなるのがふくらはぎ。この部分の筋肉を収縮させると、静脈の流れがスムーズになる。「立ったまま」「座ったまま」などのように同じ姿勢でいるのは避けて、デスクワーク中でも定期的に足を動かすなどの工夫をすればよいだろう。

「隠れ塩分過多」がむくみを招く

体に不調を感じたら食生活の見直しを考える必要があるが、むくみの原因の一つで知られるのは「塩分過多」だ。しょっぱいものを食べてのどが渇いた経験は誰にでもあるはず。これは舌で感じた味覚が「体内の塩分濃度が上がる」という情報となって脳に伝わり、「塩分濃度を薄めるために水分を摂取する」と反応した結果なのだ。

塩分はいろいろな食材に含まれているうえ、一見しただけではわからない・気づかない所で過度に塩分が使われているケースもある。「隠れ塩分過多」が気になる人は、自炊して素材から料理をする習慣をつけてみてはいかがだろうか。

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