どこのお店でもポイントカードなどを発行している時代。あまり買い物をしない店でも「カードをお作りしますか~?」と聞かれ、ついつい「はい」と答えてしまった経験は、誰もが一度や二度はあるはずです。そんな使わないポイントカードやクレジットカード、領収書やレシートで財布がパンパンに膨らんでいませんか?

中身がぎっしり詰まった財布は、実はお金が貯まらない原因でもあるのです。そこで、どうしたらスッキリ財布にすることができるのか、簡単に整理する方法を紹介します。

お金が貯まる"スッキリ財布"の作り方(画像はイメージ)

1. ポイントカードは使用頻度で選別

まずは、どんどん増えていくポイントカードの整理から始めましょう。お財布の中のポイントカードをすべて出し、有効期限をチェック。切れているものは当然、処分です。

次に1週間以内に使ったもの、1~2カ月以内に使ったもの、それ以外に分けます。1週間以内に使ったものは、財布の中へ戻ることができるレギュラーメンバーです(いつもは使わないのに、たまたま1週間以内に使ったものは除外)。3カ月以上使わなかったものは今後、利用しそうかどうかを検討し、処分するものと残すものに分けます。

1~2カ月以内に使ったもののうち、事前に使うことが予定できないものは財布へ、使うタイミングがわかっているものと、3カ月以上使っていないもののうち残すカードは自宅で保管するお留守番カードです。カードホルダーなどを用意し、店のジャンル別、エリア別など自分がわかりやすい方法で整理します。たまにしか使わないということは予定外の利用をする可能性が低いので、必要なときだけ持ち出すようにするのです。

クレジットカードも、持ち歩くのは1枚で十分。集約して使った方がポイントも貯まりやすく、利用金額も把握しやすくなります。万が一、落としたときのリスクや手間を考えても、持ち歩くクレジットカードは少ないに越したことはありません。まずは保有しているクレジットカードに機能やサービスの重なりはないか確認し、不要なものや使っていないものは解約。複数枚持っていても、日常は一番、使い勝手がよいものだけ持ち歩くようにするのです。

2. レシート整理で家計管理の一石二鳥

お財布の中で最も増えていくレシート。これは定期的に整理して、お財布から出していくしかありません。といっても、ただ処分すればいいというものではありません。

仕事の経費など請求が必要なものは、手帳やノートのファイルポケットなどに保管し期限までに請求します。クレジットカードの控えや高額な商品のレシートは、請求内容の確認や返品・交換が必要になったときのために、レシートボックスを決めて一時保管しておくといいでしょう。もちろん、これも請求書の内容を確認したり、一定期間を過ぎたりしたら処分します。

お財布がゴチャゴチャの人は、家計簿も付けていないはず。整理しようと思ったのが、いいきっかけです。1カ月でも、2カ月でも構いませんから、この機会に支出を把握するために家計簿をつけてみましょう。といっても、レシートを写メするだけで内容を自動認識して整理してくれる家計簿アプリなど、ズボラさんでも続けられるものがありますから心配はいりません。上手に利用すれば誰でもできるはずです。

3. 支払いはできるだけ小銭を使おう!

ポイントカードとレシートの整理が終わったら、お財布はかなり身軽になったことでしょう。最後の整理ポイントは小銭です。

小銭でパンパンに膨らんでいる人がいますが、これもお金が貯まらない理由のひとつ。小銭貯金のためにわざと小銭を使わないようにしているのなら、毎日、必ず帰宅したら貯金箱へ入れ財布の小銭入れを空にしましょう。そうでない人は、できるだけ小銭を使っての支払いを心がけて。というのは、一万円札だと大事にしますが小銭にするとついつい使ってしまうから。お札はなるべく崩さないのが節約の秘訣です。小銭を管理するのが苦手な人は、プリペイド式電子マネー(オートチャージではないもの)を利用するのもひとつの方法です。

番外編 お金が貯まる財布とは?

根拠がどの程度あるのかはわかりませんが、お金が貯まるといわれる財布についても少しご紹介しましょう。

まず「春財布はお金が貯まる」といわれます。これは"春"と"張る"をかけて、春に財布を買い替えると財布が張る=お金がたくさん入るとされるから。春とは、立春(節分の翌日あたり)から立夏(5月6日あたり)までを指します。

このほかにも、風水の考え方から黄色い財布を持つと金運がアップする、合皮やビニール製の財布はお金を燃やす気を持っているので素材は本革がいい、2つ折りタイプはお札が窮屈だから長財布、お札は上下表裏をそろえて肖像画の頭の方を下にして入れると"入りやすく、出にくい"などといわれます。

真偽のほどはわかりませんが、いずれにしても常に財布をきちんと整理し、財布の中身をスッキリさせてお金を大切に扱うことが、お金の貯まる人になるために必要なことといえそうです。


鈴木弥生
編集プロダクションを経て、フリーランスの編集&ライターとして独立。女性誌の情報ページや百貨店情報誌の企画・構成・取材を中心に活動。マネー誌の編集に関わったことをきっかけに、現在はお金に関する雑誌、書籍、MOOKの編集・ライター業務に携わる。ファイナンシャルプランナー(AFP)。