11月17日0時、ボジョレー・ヌーヴォーが解禁された。前編「ボジョレー・ヌーヴォー2016解禁『エレガントで魅惑的なワイン』」に続く今回は、ソムリエがヌーヴォー4種を早速試飲し、その味わいを詳細にご紹介する。

11月17日0時に2016年のボジョレー・ヌーヴォーが解禁された

今回試飲するワイン4種

今回試飲したのは、サントリーの「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー 2016」「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー セレクション プリュス 2016」「ジョルジュ デュブッフ マコン・ヴィラージュ ヌーヴォー 2016」(白)、「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ロゼ ヌーヴォー 2016」(ロゼ)の4種類。気になるその味を見てみよう。

「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー 2016」

まずは、ボジョレー地区・北部38村の中でも特に良質のぶどうが採れるエリア「ボジョレー・ヴィラージュ」のぶどうを使用した「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー 2016」(税別2,760円)。色は透き通ったバイオレットで、スミレやフレッシュなラズベリーのような香りを持つ。しなやかな酸とバランスよくまとまった苦味が印象に残り、合わせるなら豚のしょうが焼きや塩味の焼き鳥など。

「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー 2016」(税別2,760円)

「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー セレクション プリュス 2016」

続いては、ボジョレー全体で3,000軒もある生産者から、デュブッフ氏がその年最良と認めた4~5軒のドメーヌのトップキュベのみを厳選した「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー セレクション プリュス 2016」(税別3,070円)。先ほどよりも濃いバイオレット色をしており、香りはブラックベリーやクロスグリのよう。涼やかな酸と深い苦味、長く続くシルキーなタンニンが特徴的だ。牛の炭火焼きなどの赤身肉全般のほか、ジビエ料理ともいける味わい。

「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー セレクション プリュス 2016」(税別3,070円)

「ジョルジュ デュブッフ マコン・ヴィラージュ ヌーヴォー 2016」

白のヌーヴォーには、マコネー地区で作られた「ジョルジュ デュブッフ マコン・ヴィラージュ ヌーヴォー 2016」(税別2,760円)が登場。透き通ったレモンイエローで、グレープフルーツのようなかんきつ系とパイナップルやバナナのようなトロピカルフルーツ系の香りが感じられる。まずフレッシュな甘みとはつらつとしていながら優しい酸が広がり、最後には心地よい苦味が残る。白身魚のムニエル、ホタテやイカなどのソテーなど、白系の食材を油で加熱したものと相性がよいだろう。

「ジョルジュ デュブッフ マコン・ヴィラージュ ヌーヴォー 2016」(税別2,760円)

「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ロゼ ヌーヴォー 2016」

最後は、淡いサーモンピンクをした「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ロゼ ヌーヴォー 2016」(税別2,460円)。香りはいちごや野ばら、リンゴ、キャンディーに例えられる。チャーミングな酸と苦味が同時に押し寄せ、ほんの少しタンニンを感じられた。白身魚やフレッシュな鶏肉の刺し身、ソテーしたレバーなど、生の食材からモツ系まで幅広い食材に合わせることができるワインだった。

「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ロゼ ヌーヴォー 2016」(税別2,460円)

ボジョレー・ヌーヴォーは、毎年同じ味わいではなく、年によって変わる味を楽しむことができる。今年はどんな年だったかなと振り返りながら飲んでみるのもまた乙なものだ。みんなでわいわい楽しむのも、1人でしっとりと堪能するのもよいので、ぜひとも味わってみてほしい。