マイホームの購入を考慮する際、非常に悩むのが「賃貸と持ち家はどちらがお得か」ということだろう。ネットや雑誌でも度々取り上げられるこの問題、関心がある人も多いのではないだろうか。

そこで今回は、マイナビニュース会員のうち既婚の男女302名に「持ち家と賃貸、どちらがお得だと思いますか?」を聞いてみた。

Q.あなたは持ち家と賃貸、どちらがお得だと思いますか?

・持ち家……68.2%
・賃貸………31.8%

Q.あなたは「賃貸」と「持ち家」、どちらがお得だと思いますか?

Q.その理由を教えてください

持ち家の方がお得

■資産として残るから
・「将来的に不動産価値はずっと残る」(57歳男性/建設・土木/営業関連)
・「少なくとも売却できる不動産が残るから」(66歳男性/不動産/その他・専業主婦等)
・「メンテナンスの仕方によって異なるが、上手に管理すれば資産になって残るから」(49歳女性/教育/専門サービス関連)
・「最終的に財産になるから、自分で住まなくなれば貸すこともできるし売ることもできるから。ただ子供が財産目当てにする可能性もあるので早めに片付けている方がいいと思う」(34歳女性/ソフトウェア・情報処理/事務・企画・経営関連)

■家賃を払うのがもったいない
・「毎月の家賃がばかばかしいので」(41歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「賃貸だとあとあと無駄な出費だったなとなりそう」(35歳女性/ドラッグストア・調剤薬局/販売・サービス関連)
・「賃貸で狭い家に住み続けて窮屈な思いをしながら暮らしても、何年家賃を払い続けても自分のものにはならないから」(64歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「賃貸は自分の資産ではないので、住むためとはいえ、何も残らないのに何万も毎月支払うのはもったいないと思う」(34歳女性/建設・土木/事務・企画・経営関連)

■老後も安心
・「老後に楽になるために」(50歳男性/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
・「年をとってから賃貸料を負担するのは無理だと思います」(41歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「老後に家賃を払いながら生活するのは無理」(42歳男性/食品/その他技術職)
・「どちらが得かは正直分かりません、持ち家も維持費はかかりますが、高齢になるほど安心感はあるかなと想像します」(51歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■自分の好きにできる
・「自由に何でもできる!」(39歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「リフオームとかができる」(37歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「自分流に生活できるから」(40歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「いつでも金額に応じた自分好みのレイアウトが可能」(68歳男性/その他/その他・専業主婦等)

■その他
・「賃貸は家賃以外にも更新料や共益費がかかるので」(56歳男性/商品取引/営業関連)
・「自分の家を持ちローンを返していく方が、仕事にやりがいがあると思う」(48歳男性/ホームセンター/販売・サービス関連)
・「5年以上住むことが分かっているのであればその方が落ち着いて過ごせる」(36歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「同じ金額を払うなら家賃よりローンの方が、いい家に住めるし安心感もある」(33歳女性/ソフトウェア・情報処理/その他・専業主婦等)

賃貸の方がお得

■気軽に引っ越しできる
・「治安や近所トラブルがあれば引っ越せるから」(30歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「生活環境に応じて住居を変えられるから」(49歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「被災したときやトラブルがあったとき、身軽に動けるので」(37歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「年齢に応じて、いつでも自由に引っ越しができるから」(66歳男性/ビル管理・メンテナンス/技能工・運輸・設備関連)

■メンテナンスの心配がない
・「災害被害等のメンテナンスを心配しなくていい」(51歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「持ち家だと老朽化した場合にリフォーム代金がかなりかかるから(経験談)」(47歳男性/その他/営業関連)
・「管理費などは取られるものの自分たちで手配して行う手間を考えると断然楽、最近の自然災害の頻度や高齢になって必要なリフォームを考慮するなら賃貸で住み替えた方がいい」(45歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)
・「将来のリフォーム費用なども考慮すると結局高くつく、断捨離ができていれば賃貸はとても快適」(34歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

■固定資産税などがかからない
・「固定資産税が高すぎ」(51歳男性/医療・福祉・介護サービス/その他技術職)
・「持ち家は保持費や税金がやたら掛かりすぎる」(45歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「今住んでいるところで考えると、老後一人になったら固定資産税などを払っていけるのかが心配」(42歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■その他
・「ローンの重荷は怖い、今の収入がずっと続くことを当てにしての返済計画は高度経済成長でもない今は危険」(77歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「転勤族であり、定住ができないから」(34歳男性/食品/販売・サービス関連)
・「家賃の方が気が楽だから」(41歳女性/広告・出版・印刷/事務・企画・経営関連)

■総評

「賃貸と持ち家、どちらがお得か」という質問に対し、約7割近くが「持ち家」と回答した。理由として最も多かったのは「資産になるから」というもので、「費用出した分が資産に変わる」「将来的に不動産価値はずっと残る」「不動産として子供に残せる」といった回答が寄せられた。自分のものにならない賃貸物件に家賃を払い続けるのは「もったいない」と感じてしまうようだ。

老後を見据えた意見も散見された。老後に賃貸契約を結ぶことができるのかという不安と、家賃を払い続けることができるのかという不安があるそう。こうした不安なく老後安心して暮らすためにも、家は購入しておいた方がよいということだった。

「賃貸派」の人たち(31.8%)からは、「気軽に引っ越しできる」という賃貸の利点が挙げられた。自然災害や近隣トラブル、転勤などその場所に住み続けることが難しくなった場合、賃貸であれば比較的容易に引っ越しすることができるだろう。また、持ち家の場合は修理や修繕をすべて自分で行う必要があるが、賃貸ならそうしたメンテナンスは家主が行ってくれるため気楽に住むことができそうだ。

賃貸にも持ち家にも、それぞれメリット・デメリットがあるもの。自分たちのライフスタイルや将来設計に合わせ、どちらを選ぶか慎重に考慮する必要があるのかもしれない。

調査時期: 2016年9月2日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女302名
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません