毎月コツコツ貯蓄する習慣を

年間100万円貯めるためには、毎月約8万4,000円のお金を貯蓄分に回す必要があります。人によっては、ふだんの給料からそこまでの金額を貯めるのは難しい場合もあるでしょう。

では、ボーナスで一気に貯めるのは、どうでしょうか。1つの手ではありますが、ボーナスは金額の変動や、カットされることもあります。ボーナスありきで貯蓄を計画するのではなく、日ごろからコツコツ、そして自動的に貯蓄する仕組みを作り、「いつのまにか貯まっていた」という状態を作ることが理想的です。

前述した自動積立定期は、ボーナス時に増額の設定ができる金融機関もあります。基本的には毎月コツコツ自動で貯め、ボーナスがあるなら増額という工夫をするのも良いでしょう。

預貯金以外の金融商品も活用しよう

年間100万円の貯蓄が成功すれば、お金を貯めることに自信がつき、これからも貯蓄を続けていこうという気持ちになるかもしれません。貯めるだけではなく、お金を使う時期や目的に合わせて金融商品を活用することも大切です。数年以内に使う予定があるお金はすぐに引き出せるよう現金で用意しておいて構いませんが、そうでない場合は預貯金だけではもったいない貯め方です。

5~10年程度使わないというお金は、債券や外国債券型投資信託などで安定性を配慮しながら運用していきましょう。更に長期で運用するなら、株式や株式型投資信託などで、リスクも取りながら収益を狙っていきます。

はじめは給料から天引きさせてお金を貯めるのが精一杯だと思いますが、徐々にこうした金融商品を活用することを考え、普通預金に置いておくだけはない貯蓄を目指していきましょう。

最後に

家計によっては年間100万円貯めることがどうしても難しいこともあるでしょう。その場合は、1年ではなく3年で100万円貯める、1年で50万円貯めるなど、無理をしないペースを見つけましょう。短期間で大きなお金を貯めることより、貯蓄をするための仕組みを作ることや、家計を見直す機会を持つことの方が、長い目で見ればよほど大切なことだからです。お金は人生の選択肢を増やすものでもあります。ただ貯めるだけでなく、目的を考えながら賢く貯蓄していきましょう!

筆者プロフィール:武藤貴子
ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント
会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録FP。