北海道のあらゆる食文化をカタチに

最大20店舗あるレストランの中でも、特にオススメなのがビュッフェダイニング「hal(ハル)」(予約制)。"海鮮ディスカバリー"というコンセプトのもと、八角(ハッカク)や大兵(オヒョウ)等、なかなか市場に出回らない季節の魚を提供している。

ビュッフェダイニング「hal(ハル)」では富良野ワインやビールが飲み放題となる

"海鮮ディスカバリー"として、大兵(オヒョウ)姿造り等の珍しい北海道の魚介も楽しめる。蒸し野菜は印象に残る甘さだ

そして筆者が訪れた7月23日には、実験的にマグロの解体ショーを実施。北海道の近海であがった20kgのマグロを一気に解体し、地元のおいしい食べ方として「がごめと黒鮪のぶっかけ飯」で提供。最後は中おち削ぎ体験もでき、子どもたちが大きなマグロから一生懸命身を削いでいる姿が印象的だった。このマグロの解体ショーは8月7日にも予定している。

マグロの解体ショーは今回が初開催

中おち体験の後は「がごめと黒鮪のぶっかけ飯」を召し上がれ

北海道ならではのグルメとしては、原生林に囲まれた森のレストラン「ニニヌプリ」のディナービュッフェも注目。"ポークワンダーランド"として北海道に定着している豚肉文化を料理で発信しており、豚丼やポークソテー、角煮等、さまざまな豚料理がそろう。

朝食なら、リゾナーレトマムのノース棟32階に位置する「プラチナム」の朝食ビュッフェがオススメ。3種のソースから選べるオムレツも魅力だが、ここでは自分でアレンジできる海鮮丼にチャレンジしていただきたい。イクラだけをたっぷり載せたイクラ丼というのも、シンプルでぜいたくな選択だ。なお、プラチナムはリゾナーレトマム滞在者以外も利用できる。

「プラチナム」の朝食ビュッフェでは、オムレツと海鮮丼はマスト

安藤忠雄が魅せる、自然と対峙する教会

星野リゾート トマムに訪れるならぜひ水着の用意を。北海道に水着を持っていくイメージはあまりないかもしれないが、宿泊者は無料で日本最大級のインドアウェイブプール「ミナミナビーチ」と露天風呂「木林の湯」を利用できる。なお、ビジターは大人2,500円、小学生1,000円で、水着や浮き輪は有料レンタルもある。ガラス張りの館内は常に約30度以上となっており、プールは20時まで利用できる。

「ミナミナビーチ」は20時まで利用可能

ビーチで遊んだ後は「木林の湯」へ

また、施設内には白樺の森に囲まれた安藤忠雄氏の「水の教会」もある。水・光・緑・風を感じられる空間になっており、一般開放される朝・昼・夜はそれぞれ趣がガラリと変わる。建物そのものは極限までシンプルなつくりで、コンクリートの壁に沿って地下へと歩みを進めると、水と対面した礼拝堂につながる。水面には十字架が浮かび立ち、神聖な時間が始まる。見学できる期間と時間は限られているが、予約不要なので散歩がてら寄ってみるといいだろう。

水・光・緑・風、全てをこの空間で実感できる

夏季に訪れる人のほとんどが体験するというのが、「雲海テラス」からの"雲海ビュー"だ。道内には他にも雲海を楽しめるスポットがあるが、その中でもトマムは地理的な条件もあって平均して雲海発生確率が30%と高い確率となっている。雲海テラスまでは施設内の無料循環バスでアクセスし、そこからは有料のゴンドラがあるので登山は不要。早朝の早起きが必須になるが、記憶に残る風景にきっと出会えるはずだ。

絵にも描けない、大自然だからこそ存在できる風景がここ「雲海テラス」にはある

実際、滞在中はすっかり日常を忘れてしまった。忙しく北へ南への旅もいいが、たまにはこうしたゆったり過ごす旅も心の洗濯にいいだろう。帰り方が分からなくならない程度に、リゾート滞在を堪能していただきたい。

※記事中の情報・価格は2016年7月取材時のもの。価格は税込