原作者・川原礫氏書き下ろしの完全新作ストーリーに、ヒロイン・黒雪姫がナビゲートするTVシリーズの総集編が追加された『アクセル・ワールド -インフィニット・バースト-』が、2016年7月23日、ついに公開初日を迎えた。

初日の新宿ピカデリーの早朝、満員御礼の初回上映の後、ヒロイン・黒雪姫役の三澤紗千香、チユリ役の豊崎愛生、ニコ役の日高里菜、そして今回のオリジナルストーリーにおける新キャラクター・月折リサ役の赤﨑千夏がスクリーンの前に登壇し、初日舞台挨拶を行った。

TVシリーズから約4年の歳月を経ての収録については、合間にゲームの収録などもあったこともあり、ギャップや戸惑いを感じることなく、すっと役にはいりこめたという登壇者達だが、中でも三澤は、TVシリーズのときはデビュー間もなかったが、今回の収録においては黒の王らしい風格が感じられたとの感想が、日高や豊崎の口から語られた。

今回、月折リサとして初参加となった赤﨑さんは、本編内はたくさんセリフがないというのもあったので、キャラクターのイメージをふくらませることに注力したという。またTVシリーズを当時リアルタイムで観ていただけあって、作品への愛が感じられるトークを繰り広げた。冒頭、明治神宮でのバトルシーン、アーダー・メイデンが鳥居をくぐる前に、ちゃんと一礼をする姿がとてもかわらしいと熱弁すると、会場のファンも大きくうなずき、その様子をみた豊崎に「ファンの方が混ざっていますね」とツッコまれる一幕も。そのほか、グリーン・グランデのしゃべる姿に感動、など、それぞれのお気にいりのシーンが語られた。

その後、司会の松澤アナウンサーから、本編中の夏祭りの浴衣シーンにちなんで、各人に「今年の夏にやってみたいことはなんですか?」とふられると、赤﨑は「屋台船でもんじゃ焼きを食べたい」、三澤は「黒雪姫と同じような浴衣を着てみたい」とコメント。さらに夏祭りのシーンであったAR(拡張現実)花火の話から、ちょうど前日からスタートして、社会現象になっているあのARゲームに豊崎がはまっている話に脱線しつつも、当時、TVシリーズではあまり現実性を感じられなかったことが今はテクノロジーの発展でARやVR(仮想現実)もかなり身近になってきていて、数年後は「アクセル・ワールド」的な世界にダイブすることもまったく不可能ではないのでは? という未来的なトークへと広がった。

その後、公開前日に行われたニコニコの特番で視聴者に約束した「加速するウェーブ」を実行、ハルブタの帽子をかぶったワーナーの中山プロデューサーが原作者・川原礫氏のファンへの感謝の気持ちを綴った手紙をステージに届けたり、同じく前日のニコ生で急きょ企画され、入場特典の川原氏書き下ろしの短編小説『アクセル・ワールド -無限への跳躍-』の中に、前日の出演者である三澤と日高、そしてタクム役の浅沼晋太郎のサイン入りのものが5名分だけランダムで混ぜられていることが発表されたりと短い時間でかなりの盛りだくさんの内容となった。

お決まりのお知らせコーナーでは、前日公開されたアプリゲーム『アクセル・ワールド エンドオブバースト』の開発決定と事前登録などが告知がされたあと、エンディングでは、あらためて一人一人から「アクセル・ワールド」のファンへの感謝の気持ちや、ディティールにこだわった迫力の映像を劇場でまた楽しんでほしいことなどが語られ、最後に三澤から「これからも一緒に加速し続けましょう」とファンとの一致団結をよびかけるコメント、そして、「今だ、叫べ!」という掛け声に、登壇者全員と会場の来場者が一緒に「バースト・リンク!」と叫び、初日舞台挨拶の幕を閉じた。

『アクセル・ワールド -インフィニット・バースト-』は、新宿ピカデリーほか全国24館で公開。上映館などの詳細は公式サイトにて。

(C)2015 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/AWIB Project