特報動画「スタンディングオベーション」をライブで披露する池松壮亮(左)、菅田将暉(右)。 (c)此元和津也(別冊少年チャンピオン)2013 (c)2016「セトウツミ」製作委員会

此元和津也原作の実写映画「セトウツミ」の完成披露舞台挨拶が、本日6月7日に東京・新宿ピカデリーにて行われ、主演を務める池松壮亮と菅田将暉、大森立嗣監督が登壇した。

「セトウツミ」は関西の男子高校生2人組・瀬戸と内海が、放課後に他愛もない話を続ける姿を描く会話劇。塾通いのクールなインテリ眼鏡・内海を池松、元サッカー部のお調子者・瀬戸を菅田が演じている。

池松は「川辺でしゃべるだけで本当に映画になるのかなと不安でした」と本音を明かし、撮影の様子について聞かれると「1週間くらいしか撮影期間がなかったんで、手応えもクソもないまま終わってましたね(笑)」とコメント。

大森は「2人は力があるので、とにかくこの2人を喋ってるとこを撮ればいいんだろうなと。チャレンジだったけど、2人ならできると思って」と2人への信頼を明かす。さらに「この映画で2人が初めて顔合わせしたとき、口を利かないんで怖くなりましたよ」と暴露すると、池松は「『はじめまして』以外喋ることなかったですからね(笑)。今はすごく喋りますよ」と弁解し、菅田も「今はもうそりゃすごいですよ」と続けた。

ずっと河原に座った状態で行われたという撮影については、大森が「途中で座布団を買ってきて敷いたりしたんですけど、本番でも座布団を敷いたまま撮影しちゃって撮り直したことも」とエピソードを明かした。続いて撮影について聞かれた池松が「おしりが痛かったですね。途中からは買ってきてくれた座布団を使ったんですけど……」と答えると、菅田がすかさず「その話したやんか!」と関西弁でツッコミ。池松も「こっからやん」と関西弁で返し、映画さながらのやり取りが再現されたことに対して客席からは拍手が起きた。

菅田は撮影現場でのエピソードについて「池松くんが思ってたよりもボケるんで、ツッコむのが大変でした。別にツッコまなきゃいけないわけじゃないんですけど、目の前が散らかってたら片付けたくなるでしょ?そのへんに赤ちゃんが捨てられてたら交番に届けるでしょ?……今のは例えがちょっと過激でしたけど」と笑いつつ、「(大阪から)上京して7、8年経つんですけど、地元にいた頃の感覚が蘇ってきて。ボケとツッコミっていう漫才みたいなやり取りが日常にあるのを久しぶりに感じて、それ以来池松くんと一緒にいると常にそういう感じになっちゃいます」と話す。司会から「こんなにスッと立ってらっしゃる素敵な池松さんからは(たくさんボケるのが)想像つかないですね」と言われると、菅田は「だいたいボケの人はスッと立ってます。そんなもんです」と笑わせた。

池松は劇中での関西弁の芝居について「難しいですし、できればやりたくなかったんです。関西の人のチェックが入る感じも本当に嫌だし、できれば大阪で公開してほしくないぐらい」と笑わせ、「でも喋るだけの映画で関西弁ができてなかったら意味がないですから、ちゃんとやりました」とコメント。そして菅田に劇中での関西弁を「78点」と評価されたことを明かした。

最後に、本作の特報ショートムービー第3弾「スタンディングオベーション」でのセリフのやり取りを生で再現するように司会からオファーされる。菅田は「どういうことですか?」と困惑し、池松も「別料金(がほしい)ですよ」も苦笑しつつ、自然と「スタンディングオベーションやってくれへん?」「なんでスタンディングオベーションやらなあかんの」から始まる芝居に以降。とにかく「スタンディングオベーション」と言いまくるテンポのいい掛け合いをライブで披露し、観客からスタンディングオベーションを浴びせていた。

「セトウツミ」は7月2日より東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。

(c)此元和津也(別冊少年チャンピオン)2013 (c)2016「セトウツミ」製作委員会