日本産業カウンセラー協会はこのほど、2015年度(2015年4月1日~2016年3月31日)における全国の相談室(対面相談)と通年無料電話相談「働く人の悩みホットライン」の統計結果を発表した。

相談件数1万件超え、 前年度から1割増

「利用件数の推移・男女別の推移」

2015年度における対面による相談件数は、合計4,617件(男性2,362件/女性2,255件)で、2014年度から3.7%増加。また、通年無料電話相談「働く人の悩みホットライン」の合計件数は6,102件(男性2,940件/女性3,162件)で、前年度に比べて男性が31.6%増、女性が2.4%増と、特に男性からの相談件数が大幅に伸長し、全体では14,6%の増となった。

なお、両者を合わせた相談件数は1万719件にのぼり、1万件を超えたのは、同協会が統計開始して以来、初めてのこと。

相談者の年齢層、30代~50代が8割

「年代別利用者比率」

続いて、相談者の年齢について調べたところ、30代~50代の企業中間管理職層にあたる年代からの相談が多く、全体の約8割を占めていることがわかった。

「30代~50代の利用者 分野別割合」

また、30代~50代の相談内容について見てみると、産業カウンセラーとの対面による相談を利用した場合では「自分自身のこと(33.7%)」が最も多く、中でも、自分自身の「生き方」や「性格」、「人間関係」に関する相談が目立った。

一方、無料電話相談「働く人の悩みホットライン」で最も多かったのは「職場の問題(44.1%)」で、特に「人間関係」に関する相談が多く、全体の半数(50.0%)を占めた。

「職場の問題」の内訳は、「人間関係」のほか、「仕事のこと」「職場環境」「セクハラ・パワハラ」「労働条件」「いじめ」の順で多かった。