熊本電気鉄道は23日、熊本地震の影響で運休となっていた上熊本~北熊本間の運転再開を発表した。16日未明の地震発生から1週間での全線運転再開となり、「皆様には列車の運休にともない大変なご迷惑をおかけいたしました。今後ともご利用いただきますようお願い申し上げます」と同社は発表している。

熊本電気鉄道01形。東京メトロから譲渡され、上熊本~北熊本間の列車に使用される(写真は2015年撮影)

熊本地震は14日夜に発生し、16日未明にもマグニチュード7.3、最大震度7を観測する地震が発生。熊本電気鉄道の路線(菊池線・藤崎線)は16日未明の地震により、ホームの一部損壊や地割れ、軌道ズレ、架線吊り外れなど多数の被害を受けた。藤崎宮前~御代志間は仮復旧を終えた18日から日曜・祝日ダイヤで運転再開したが、上熊本~北熊本間は池田駅ホームの石積みの一部倒壊などにより、列車を運転できない状況が続いた。

21日の時点で、上熊本~北熊本間の運転再開は4月25日頃を予定していた。その後、補修の完了により、予定より早く23日から運転再開されることに。北熊本駅14時2分発の列車から営業運転が再開され、その後は日曜・祝日ダイヤで運行されたという。熊本電気鉄道は今後の運行計画に関して、24日は日曜・祝日ダイヤ、25日以降は平日ダイヤで平常運転を行うことを発表している。

なお、熊本市内を走る市電(田崎橋・上熊本駅前~健軍町間)はすでに全線で運転再開したが、安全確保のため徐行運転を行うとのこと。熊本県内のJR以外の鉄道路線で、地震の影響による運転見合わせは南阿蘇鉄道立野~高森間のみとなっている。