本日22日に公開を迎えた映画『レヴェナント:蘇えりし者』で、アカデミー賞主演男優賞を獲得した主演のレオナルド・ディカプリオが、同作への思いを語るインタビュー映像が同日、公開された。
本作では、ディカプリオが復讐心をその胸に宿す主人公ヒュー・グラスを熱演。65年ぶりの快挙となる2年連続のアカデミー賞監督賞を受賞したアレハンドロ・G・イニャリトゥが監督、脚本、制作を務め、国際的なアーティスト・坂本龍一が音楽を担当している。
舞台は19世紀アメリカの広大な未開拓の荒野。狩猟中に熊に喉を裂かれ致命的な重傷を負ったグラスは、狩猟チームの一人による裏切りで極寒の地に置き去りになるばかりか、愛する息子を殺されてしまう。彼は復讐のため、生の意志だけを武器に大自然の驚異の中、冬の寒さに耐え、交戦中の部族の襲撃を交わし、約120キロの容赦ない旅を生き延びなければならない。
ディカプリオは映像冒頭で、本作のオファーを受けたきっかけを「イニャリトゥの作品だからだ」と断言。脚本段階から製作に携わり、本作の壮大なストーリーを作り上げたイニャリトゥ監督から構想を聞かされただけで、「夢中になったよ」とも続ける。
また、イニャリトゥ監督が撮る作品を「"ハリウッド映画"の型にはまらない作品ばかり」と絶賛。「今回は壮大な作品で彼の個性が生きている」と語る。そんなイニャリトゥ監督と史上初となる3年連続アカデミー賞撮影監督賞を受賞した撮影監督のエマニュエル・ルベツキの仕事ぶりについても「バーチャル・リアリティの世界に入ったように主人公たちの体験を味わえる」と力強い評価を送っている。
本作については、「ドキュメンタリーに近い作品」と表現。CGを用いたのも、「動物を使ってやれない部分があったからだ」と明かす。中でも「熊のシークエンスは、映画史上、見たことがないものになっている。観客としてもう一つ別の感覚を手にしたかのような気になるだろう」とし、「アレハンドロとルベツキが一緒に成し遂げたことは、それほどパワフルだ」と述懐する。
自身の演じたグラスの役どころに話が及ぶと、そのキャラクター性を説明しながら、「彼は実在した人物でありこの事件も本当に起きた」と背景を話し、「グラスは人間の可能性を証明してみせた」とコメント。父と子の絆のテーマになると、劇中で描かれている当時の人種問題などに触れながら、グラスが息子に教えた大切なことをまっすぐな視線で語っている。
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