牛丼チェーン「すき家」などを運営するゼンショーホールディングスは3月14日、2016年春季労使交渉において、約900人いる正社員の月例給と、約10万人いるパート・アルバイト従業員の時給を引き上げることを決定した。賃上げは2016年4月から実施する。

ゼンショー、「すき家」等のバイト時給を2%引き上げ

ベアと定期昇給合わせて月額6,426円引き上げ

正社員(平均32.7歳)の月例給については、4年連続のベースアップを実施し、月額1,500円(0.47%)引き上げる。定期昇給4,926円(1.53%)と合わせた賃上げは、1人平均6,426円(2.0%)になる。

パート・アルバイト従業員については、時給を平均2%引き上げる。時給の引き上げは2年連続となる。

同社は「基本的な考え方としては、日本経済の発展とともに実際に働く労働者側の手取り収入を増やさなければいけないということが、会社側としては大前提となる。組合員の生活水準の向上を目的とし、それに対して会社側は賃上げという形で応じていく」と話している。

同社が運営する「すき家」では、2014年2月~4月にかけて、人手不足による従業員の採用難、及び一部メニューによる従業員作業の負担増加などを背景とした従業員の退職をきっかけとして、全国の1割程度に当たる約200店舗で、時間帯により一時休業に追い込まれる事態が発生した。

同社は、この事態を改善するために、第三者委員会及び職場環境改善促進委員会の2つの委員会を設置し、外部の意見を取り入れるとともに、社内でも職場環境改善を推進する部署を立ち上げ、取り組みを進めてきた。

長時間労働対策としては、2014年6月、全国に7つの地域運営会社を設立し、それぞれが各地域の組織を管理する体制に移行。また、時間管理委員会を設置し、月に1回、地域会社の社長や組合代表などが参加し、労働時間が長くなりそうな従業員に対し、解決策の提案や指導を行うことで、未然に長時間労働を防ぐことができるようになったという。

2014年10月1日には、深夜時間帯の複数勤務体制を確立。2015年2月からは、より風通しのよい店舗運営を図るため、全国各地区でクルーが主体となって意見交換を行う「クルーミーティング」を、労働組合と協業で開催している。

2015年3月には、会社としては初めて、全グループ規模で、本部・店舗・工場・物流センターで働くクルー(2015年3月末在籍者)を対象に、一律2.5%の時給引き上げを実施した。