富士重工業は7日、2025年までを見据えた次世代プラットフォームとして開発を進める「スバルグローバルプラットフォーム」の概要を公開した。2016年に市場投入する次期「インプレッサ」を皮切りに、同社が独自開発するすべてのスバル車に採用予定だという。

開発中の「スバルグローバルプラットフォーム」のカットモデル

「スバルグローバルプラットフォーム」は、同社が2014年に中期経営ビジョン「際立とう2020」で掲げた「スバルブランドを磨く6つの取り組み」の一環として開発している技術。スバルのコア技術である「水平対向エンジン」「シンメトリカルAWD」「アイサイト」とともに、次世代のスバル車を構成する基盤となる。

この次世代プラットフォームにより、スバル史上最高レベルの総合性能進化を実現。車体・シャシー各部剛性の大幅な向上(現行比1.7~2倍)や足回り機構の進化、さらなる低重心化により、ドライバーの意志に忠実な高い操舵応答性が得られる。車体ねじり剛性も現行比1.7倍に向上し、車体の共振や歪を分散して振動を大幅に低減。サスペンション取付け部の剛性向上により、サスペンションの緩衝性能を十分に機能させ、路面の凸凹を感じさせない快適な乗り心地も実現する。

また、「インプレッサ」から「レガシィ」まで、全車種においてひとつのプラットフォーム設計構想によって開発可能となり、ガソリンエンジンだけでなく、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、将来の電気自動車にも対応する。これにより、限られた開発人員・設備で多様な車種を効率よく開発でき、そこで得られた経営資源をさらに商品競争力を強化すべき分野に振り向けることが可能となる。