沢口靖子、長澤まさみといった名女優を輩出してきた「東宝シンデレラオーディション」が5年ぶりに開催されることが1日、発表された。応募期間は3月5日から7月10日まで。7月中旬から8月下旬にかけて予選会(1次審査、2次審査)を実施し、通過者は10月の合宿審査に参加。最終決定会議を経て選ばれたファイナリストの中から、11月上旬にグランプリが決定する。
東宝創立50周年記念イベントとして、1984年に誕生した同オーディション。3年から6年に1度の不定期開催が特徴で、グランプリに輝いた沢口靖子(1984年・第1回)、野波麻帆(1996年・第4回)、長澤まさみ(2000年・第5回)だけでなく、「審査員特別賞」枠からも水野真紀(1987年・第2回)、田中美里(1996年・第4回)など数々の逸材を発掘してきた。
応募総数も年々増え、2011年の第7回は史上最多となる4万4,120人が参加。上白石萌歌(グランプリ)と上白石萌音(審査員特別賞)が初めて姉妹で受賞し、秋月成美、山崎紘菜、松島純菜が審査員特別賞、小川涼、浜辺美波がこの年から新設された「ニュージェネレーション賞」を受賞した。
第8回目となる今回は、「多面的にメディアへアプローチできる、マルチな才能を秘めた人材」を発掘すべく、審査を強化。書類審査を廃止し、9歳から18歳(7月10日時点)を対象に全国10都市(札幌、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、福岡、沖縄)で行われる予選会で「全員面接」を実施する(規定人数を超えた場合はエントリー審査実施)。史上初の「全員面接」は、若手スタッフによるアイデアで、「時間と労力は惜しまず、丁寧な審査を行い、輝けるガラスの靴にピッタリなシンデレラを探す」という並々ならぬ気合と覚悟が込められている。
グランプリ受賞者は、2017年撮影予定の集英社原作・東宝製作による映画で華々しくスクリーンデビュー。史上最高額となる賞金300万円を手にし、推薦者にも100万円が贈呈される。また、集英社媒体の編集スタッフが審査に参加する「集英社賞」の受賞者は雑誌デビュー、アーティスト賞(仮)の受賞者は"アニソン"アーティストとしてデビューすることが決まっている。
募集告知のポスター(チラシ)には、第5回グランプリの長澤が登場。今回のコンセプトである「女優、モデル、アーティストと3つの異なった才能」をテーマに、3タイプの長澤をコラージュしたデザインとなっている。公式サイトは3月5日にオープンし、全国のTOHOシネマズ65サイト(4月オープンの「TOHOシネマズ柏」を含めると66サイト)の劇場ロビーでポスター、チラシが掲出され、告知CMが約600スクリーンで上映される。
■「第8回東宝シンデレラオーディション」実行委員長・市川南氏のコメント
この度、5年ぶりに「東宝シンデレラオーディション」を実施することとなりました。世間にはたくさんのプロダクションのオーディションがありますが、我々は映画会社なので、映画会社らしい派手なものにしていこうと考えています。大きな点として、各賞が決まる時には既にお仕事が約束されています。雑誌デビューや、アニソンデビューもありますが、やはり映画会社なので、グランプリには映画女優デビューとして必ず映画に出てもらうこと確約します。また東宝の映画作りを支え、近年のヒット作を手掛けている現役プロデューサーが審査員として加わり、映画女優の発掘・育成を行ってまいります。一次審査から書類ではなく、可能な限り直接お会いすることで、多くの輝きを持った方とお会いできることを楽しみにしております。