また、確定申告の義務はないけれど、確定申告をすることで払いすぎた税金が還付されおトクな場合も。

年の途中で退職し再就職をしていない場合は年末調整を受けておらず、税金を納め過ぎになっています。住宅ローンを利用してマイホームの取得や増改築を行った場合、一定要件を満たせば住宅ローン控除を受けられます。

世帯合わせて年間10万円以上の医療費を払ったなら、医療費控除を受けられます。またサラリーマンなら職務上必要な資格取得費や職務遂行上必要な衣服購入費、得意先への接待などの「特定支出控除」を受けられることもあるので確認してみましょう。

年間収入額が同じでも、所得控除額が増えればそれだけ所得額が少なくなり、税金が安くなるということは分かるでしょう。年末調整でも調整しきれなかった、納め過ぎの税金を払い戻してもらえるならうれしいですね。

損してしまう場合も

ただし還付申告をする際は、全ての所得を申告書に記載しなければなりません。雑所得等の金額が20万円以下で確定申告の義務がない人でも、確定申告をするなら全ての所得を記載するというのが義務。

控除と所得の金額によっては申告することで、税金が戻るどころか納税額が増え、損をしてしまう場合もあり得ます。確定申告の際は、申告メリットを確認してから実施するようにしてください。

筆者プロフィール:武田明日香(たけだ あすか)
エフピーウーマン所属、ファイナンシャルプランナー。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく! トラベル!」「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「webR25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人を送るための知識を伝えている。人生の"やりたい"が"できる"に変わるお金の教養スクール開講中!

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