小倉智昭キャスターが、11日に生放送された情報番組『とくダネ!』(毎週月~金8:00~9:50)で、10日に亡くなったジャーナリスト・竹田圭吾さん(享年51)の死を悼むと共に、そのコメント力をたたえた。

小倉智昭キャスター

コメンテーターとして2004年1月から同番組に出演した竹田さん。小倉キャスターは「このニュースだけはお伝えしたくないなとずっと思っていました」と切り出し、竹田さんの過去の映像などを交えて約18分にわたってその死を伝えた。

竹田さんは鋭く的確なコメントに定評があり、『とくダネ!』や『Mr.サンデー』など多数の番組でコメンテーターとして活躍。小倉キャスターは「早すぎますよね…」と別れを悔み、「コメンテーターは番組のパーツだ」という竹田さんの言葉を解説しはじめた。

竹田さんのこだわりは「人と同じことは言わない」。4人が「右」と言った場合、たとえ自分の考えが同じでも「左」と言うことを心掛けていた。それを象徴するのが、事前に行われる打ち合わせ。小倉キャスターは竹田さんの意見を聞き、そのコメントを求めて本番で話を振ると、全く違う意見が返ってきたことがあったという。

それは、ほかの出演者のコメントとのバランスを考えてのこと。小倉キャスターは「ストレートにものを見ないで違う考え方をしようじゃないか、という姿勢が竹田さんにはずっとあった。バランス感覚の良い人でした」とその姿を思い浮かべた。

最後まで番組に出演し続けることを望んだ竹田さん。司会の菊川怜が思わず涙を流して言葉に詰まってしまう場面がある中、小倉キャスターはコメントをつなげてさりげなくフォローする。冒頭から目を潤ませながらも終始気丈に振る舞い、「あの意志を受け継いで、いろんなものに立ち向かっていかなければいけない」「われわれは竹田さんのジャーナリスト魂を見ていましたから幸せでした」と竹田さんに敬意を表していた。