JR貨物はこのほど、国土交通省運輸安全委員会から2012年9月と2014年6月に起きた江差線脱線事故に関する鉄道事故調査報告書が発表されたことを受け、再発防止策を発表した。
まず、コンテナごとに積荷の偏りをチェックできる重量計を全国12カ所の貨物ターミナルなどに設置。測定により10%を超える偏りが見つかった場合は積み直しを行い、再度測定して正常を確認してから貨車に積むこととした。
大型コンテナの積み下ろしに使用する作業車両「トップリフター」にも積荷の偏りを検知できるしくみを導入。走行中にも積荷の偏りをチェックできるよう、レールの左右の加重の差を測定する「輪重測定装置」を全国の4駅に導入する。
走行安全性の工場を目的に、走行中の車体の揺れを収束させる部品「まくらばねダンパ」の特性の見直しにも着手。過去の事故で脱線が始まったとされる曲線区間(江差線泉沢~札苅間)で実施している時速45km以下での徐行運転は今後も続ける。
その他、コンテナへの貨物の適正な積み方について説明する運送事業者向けのパンフレット配布、コンテナ貨物の抜き取り調査などを行い、再発防止に努めるとしている。
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