インフルエンザワクチンは発病や重症化リスクを低減させるのに有効だ

朝や夜の冷え込みが厳しい時期となり、いよいよインフルエンザの季節が近づいてきた。激しい寒気や頭痛、関節痛などに悩まされないようにするための予防策としては、ワクチン接種がある。

ただ、ワクチン接種は1回につき数千円の費用がかかり、決して安くはない。また、症状の重症化リスクの低減などの効果はあるが、接種すれば100%発病を防げるというものでもない。そのため、ワクチンを接種するか否かは個人で意見が分かれるところだろう。

そこでこのほど、インフルエンザに感染した経験があるマイナビニュース会員300名に「インフルエンザワクチン接種の有無」とその理由を聞いてみたので、今回は接種経験がある人の意見を紹介しよう。


Q. これまでにインフルエンザのワクチンを接種した経験はありますか


はい: 68.0%
いいえ: 32.0%

Q.「はい」と回答した人にお聞きします。ワクチン接種を受けるにいたった具体的な理由を教えてください

■仕事編
・「会社が接種費用を負担してくれるから」(30歳女性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「冬場忙しい会社なのでみんなで受けることになった」(33歳女性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「会社の福利厚生で周りの人が受けていたから」(26歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「会社から補助金がでるのと、販売職で不特定多数の人と会うので」(33歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「薬局勤務でインフルエンザ患者も来る機会があるので、対応策として実施している」(32歳女性/医療・福祉/専門職)
・「接客業で人に移すといけないから」(36歳女性/団体・公益法人・官公庁/団体・公益法人・官公庁)

■家族編
・「父親が病気なので、父親に移さないよう自分も受けている」(26歳女性/団体・公益法人・官公庁/営業職)
・「妊娠したから」(30歳女性/機械・精密機器/秘書・アシスタント職)
・「子供の入試の年に受けるようになって、習慣化している」(50歳以上男性/電機/技術職)
・「結婚前は空港勤務だったため、半強制接種だった。子供ができてからは、親子共々、なるべくかからないように、かかっても軽くすむようにと接種している」(31歳女性/その他/その他)
・「子どもに移さないために予防接種を受けようと夫婦で話し合いました」(47歳男性/その他/クリエイティブ職)

■学業編
・「就職試験の年だったから」(33歳男性/電機/技術職)
・「実習をする上で必要だったから」(23歳女性/医療・福祉/事務系専門職)
・「小学生の頃に勧められて受けたことが何度かあったと思う。それ以後は受けていない」(50歳以上男性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「大学受験を控えていたため、少しでもリスクを減らそうと思って」(27歳女性/金融・証券/事務系専門職)
・「小学校、中学校でシーズンごとに注射を受けた」(48歳男性/食品・飲料/事務系専門職)

■過去の恐怖編
・「一度インフルエンザによる高熱でけいれんした経験があり、インフルエンザになるのが怖いから」(29歳女性/学校・教育関連/専門職)
・「もう二度と嘔吐で苦しみたくないからです」(31歳女性/その他/その他)
・「ワクチン接種をしなくても大丈夫と思っていたが、意に反して感染し、ひどい目に遭った経験から接種が必要と思った」(50歳以上男性/団体・公益法人・官公庁/技術職)
・「その年にインフルエンザにかかるかどうかはわからないけど、苦しい思いをする可能性が限りなく減らせるなら、ワクチン代も惜しくないと思ったから」(32歳男性/小売店/事務系専門職)

■その他
・「はやるって言われたのと、医者のすすめ」(28歳男性/小売店/販売職・サービス系)
・「新型ウイルスがはやったので」(33歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「海外に長く旅に出る予定だったので」(32歳男性/食品・飲料/技術職)
・「テレビで感染者が増えてると聞いて不安になったので」(32歳男性/商社・卸/営業職)
・「メディア等で啓発CMを見たので」(24歳女性/その他/事務系専門職)


■総評

回答者の約3分の2にあたる204人が過去にワクチン接種をした経験があるという結果となった。その理由の内訳は「学校・受験関連」(約25%)、「仕事・会社関連」(約22%)、「家族関連」(9%)の3つに大別できた。

各理由を細かく見ていくと、「学校・受験関連」では「小中学校で必ず接種された」と「受験を控えていたから」という回答が圧倒的多数だった。「仕事・会社関連」では、会社から補助金が出たり、職場の決まりで全員接種が義務付けられていたりするというケースが目立った。「家族関連」では、特に子どもがいる家庭において接種する傾向が高かった。

厚生労働省によると、ワクチンの予防効果が期待できるのは、接種してから2週後から5カ月程度まで(13歳未満の場合は2回接種してからの期間となる)だ。なお、2014-2015シーズンは、12月5日の時点でインフルエンザ流行期に突入したことが確認されており、これは直近10年間で2番目の早さだった。

2015-2016シーズンも昨シーズンと似た時期に流行期入りするとしたら、そろそろワクチンを接種しないといけないタイミングと言える。今シーズンの接種を考えている人は、早めに医療機関などを訪れるようにしよう。

※写真と本文は関係ありません

調査時期: 2015年10月29日~10月31日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性122名 女性178名 合計300名
調査方法: インターネットログイン式アンケート