11月13日に公開を控えるアニメーション映画『ハーモニー』の入場者プレゼントが6日、発表された。
本作は、『劇場版PSYCHO-PASS サイコパス』(15年)に続く「ノイタミナムービー第2弾」として発表された、故・伊藤計劃氏(享年34)が遺した3作の小説群を次々とアニメ化していく「Project Itoh」の一環として完成。同名の原作は、第40回星雲賞"日本長編"部門および第30回日本SF大賞を受賞し、伊藤氏の夭折後となる2010年には英訳版が刊行された。これによって日本のみならず、海外でも高い評価を獲得し、日本人で初めてフィリップ・K・ディック賞特別賞をも受けた。
そんな名実ともに伊藤氏の代表作のアニメーションを制作したのは、映画『ベルセルク 黄金時代篇』3部作などで知られる STUDIO4℃。メガホンを取ったのは、『AKIRA』(88年)で作画監督を務めた、なかむらたかし監督と『鉄コン筋クリート』(06年)のマイケル・アリアス監督の2人。主役の霧慧トァンを沢城みゆきが担当するほか、上田麗奈、洲崎綾、榊原良子、大塚明夫らが声優キャストとして集まった。
物語の舞台は、極端な健康志向と調和を重んじる社会。欺瞞に満ちた世界に抵抗を示すため、かつて自殺を試みたトァンは、社会を恐怖へとたたき落とした犯行グループの"宣言"に、ともに自死を計画した聡明な少女・御冷ミァハ(上田)の影を感じ、それを確かめるために立ち上がり、事件の真相を追う様を描く。
発表された入場者プレゼントは、3種の"原作朗読音声付きしおり"。トァン役の沢城、ミァハ役の上田、零下堂キアン役の洲崎が、それぞれ原作小説の一節を朗読した声がダウンロードできる仕様になっている。公開初日の13日からランダムでの配布がスタートし、なくなり次第終了となる。
なお、『ハーモニー』での仕事のほか、沢城は『月刊少女野崎くん』(14年)の瀬尾結月役や『ブラック★ロックシューター』(12年)の小鳥遊ヨミ役で知られる。また、上田は『プリパラ』(15年)の黄木あじみ役や『ハナヤマタ』(14年)の関谷なる役、洲崎は『極黒のブリュンヒルデ』(14年)の橘佳奈役や『たまこまーけっと』シリーズでの北白川たまこ役などを、それぞれ担当してきた。