『ハーモニー』の主人公・霧慧トァン

今年秋に公開される、伊藤計劃原作のアニメーション『虐殺器官』と『ハーモニー』の最新ビジュアルが明らかになった。

この2作品は、『劇場版PSYCHO-PASS サイコパス』に続く「ノイタミナムービー第2弾」として発表され、「Project Itoh」の一環として制作。2009年に34歳で夭折した小説家・伊藤計劃のオリジナル長編小説である『虐殺器官』『ハーモニー』、そして彼が遺した30ページの序文を、盟友として知られる芥川賞作家・円城塔が書き継いで完成した『屍者の帝国』を合わせた3作品がアニメーション映画化される。

最新ビジュアルは、キャラクター原案のredjuiceによる描き下ろし。それぞれ、『虐殺器官』の主人公であるクラヴィス・シェパード、『ハーモニー』主人公の霧慧トァンがアップで描かれた2種類が公開された。

『虐殺器官』の主人公クラヴィス・シェパード

『虐殺器官』では、米軍特殊部隊クラヴィス・シェパードが、世界の紛争地に現れる「虐殺の王」と呼ばれる人物を追ううちに、驚くべき真実にたどり着く物語。メガホンをとるのは『Ergo Proxy』の村瀬修功監督、アニメーション制作を『サムライチャンプルー』などを手がけたmanglobeが担当する。

一方の『ハーモニー』は、極端な健康志向と調和を重んじる社会が舞台。欺瞞に満ちた世界に抵抗を示すため、かつて自殺を試みた霧慧トァンは、世界を恐怖へとたたき落とした犯行グループの"宣言"に、ともに自殺を試みた少女の影を感じ、それを確かめるために立ち上がる。『AKIRA』(1988年)で作画監督を務めた、なかむらたかし監督が指揮を執り、アニメーション制作には『鉄コン筋クリート』(2006年)のSTUDIO4℃という布陣で挑む。

(C)Project Itoh/GENOCIDAL ORGAN
(C)Project Itoh/HARMONY