小湊鐵道は6日、里山トロッコの運行開始について発表した。トロッコ4両を"現代版機関車"DB4形が牽引し、上総牛久~養老渓谷間で11月15日から運行開始される。

里山トロッコの停車駅は上総牛久駅・里見駅・養老渓谷駅。年内の運転日も発表されており、11月15日と12月12・13・19・20・23日は1日3往復、11月20~23日・11月27~30日・12月4~6日と12月11・18日は1日2往復の運転となる。同列車の運転に合わせ、五井~上総牛久間でトロッコ接続列車も運転される。

DB4形は、かつて「4号車」の愛称で活躍したC型コッペル蒸気機関車(1923年製)を現代に再現し、第3次ディーゼルエンジン排出ガス規制(Tier3)をクリアしたボルボ製クリーンディーゼルエンジンを搭載した機関車。煙突から発煙装置による煙が出るほか、ドレンコックからエアーの噴出も可能だという。汽笛は大正時代のものを磨いて搭載。全長8,450mm・全幅2,650mm・全高3,500mmで、設計最高速度は時速40kmとされる。

トロッコ客車はクハ101(1号車)・ハテ101(2号車)・ハテ102(3号車)・ハフ101(4号車)の4両。4人掛けのベンチシートを設置し、天窓にUVカットを施した強化合わせガラスを採用するなど、明るく開放感のある車両とした。2・3号車は窓なしの展望車で、里山の風を満喫できる。1・4号車は窓付きの車両で、車内にエアコンも装備している。クハ101は同社のキハ200形に通じるデザインとし、上り運転用の運転台も備えた。

里山トロッコへの乗車は定員制で、運賃の他に整理券500円が必要。整理券については事前の電話予約(一般予約は乗車日1カ月前から2日前まで。受付時間10~16時)が必要だが、当日空席がある場合に限り、五井駅の特設売場にて、整理券販売をトロッコ接続列車(五井~上総牛久間で運転)の発車30分前から行う。

なお、小湊鐵道は里山トロッコの運行開始を前に、11月10日にダイヤ改正を実施する。これにともない、上総中野駅でのいすみ鉄道との接続が大幅に変更されるとのこと。