汗をいっぱいかく夏に活躍したストローハット。来年の夏も使うことになるかもしれませんから、早いうちにメンテナンスしておきましょう。

まず、汚れ落としから

事前に軽くブラッシング、さらに洗剤を薄く希釈したぬるま湯を絞ったタオルで拭くのもオススメです。これだけで結構汚れが落ちます。

さらにキレイにしたい場合や上記の方法で汚れが落ちない場合は、以下の方法を試してみてください。

用意するものは、薬局で入手できるオキシドール、または過酸化水素水と水道水、それに空のスプレーボトルとタオルです。オキシドールとお水は1:1の割合でスプレーボトルに入れて混ぜておきます。

掃除の仕方はとても簡単。オキシドールとお水の溶液をタオルに吹き付け、帽子を拭くだけです。ただし、オキシドールには脱色の作用もあるので、色の濃いものに使うと色あせの原因にもなります。前もって目立たない場所でテストをしてから行いましょう。また、帽子にいきなり噴きつけるのもあまりよくありません。

筆者の場合、軽く裏の汗止め部分を拭いただけで、この汚れ。この後、汗止め部分だけでなく、全体も拭いています。

型崩れの成形をして完成

ひと夏、ぞんざいに扱ってきた帽子はかなり形がゆがんでいます。ツバの部分もだらしなくなっています。

そこで、汚れに続いて取り組むのは型崩れ直し。用意するのは、タオル、スチームアイロン、帽子の型 (なければ新聞などを頭の形に丸めてもOK)。

つばの部分にタオルをのせ、タオルの上からスチームを吹き付けます。熱と蒸気で柔らかくなったら、上から軽く押さえて形を整えます。

また、頭部を覆う丸い部分も同様に行います。写真のような帽子の型があれば (ない場合の方が多いとは思いますが……) それにかぶせて、なければ新聞紙などを頭のサイズに丸めて詰めましょう。

ただし、アイロンの熱で溶けるものは不向きです。ここもタオルをのせてスチームを吹き付けたら、軽く押さえて形を整えてください。

スチームでの成形が終わったら、風通しの良い所で自然乾燥させて完成です。

メンテナンス前と比較すると、一目瞭然。ツバはピンと張っていて、頭の部分も丸みがキレイに整っています。

これらのメンテナンスを行っておけば、来夏もお気に入りの帽子でお出掛けできると思います。また、シーズン中も時折お手入れをすることで帽子が長持ちします。ぜひ覚えておいてください。

注意事項

今回のメンテナンスは、色の比較的薄い天然草の帽子に限ってのメンテナンス方法です。他の素材、色の濃い草の帽子には不向きです。また、薬品や高温のスチームなどを使いますので、各自ご注意の上、トライしてください。帽子によっては、金属や革などの飾りが付いているものがありますので、お手入れ前に外すようにしましょう。

しまう前のひと手間! 夏の間に活躍したオシャレな帽子をお手入れするコツ

執筆:Ulasam
手工芸、民族音楽を愛するギャラリー&ショップ店主。「モットーは創意工夫」ということで、日夜、DIYやハンドメイドの情報収集と実践に明け暮れる日々。実は調理師の資格も持ち、料理の腕前もかなりのもの。

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