引越サービスや片付けサービスといった生活支援事業を行うヤマトホームコンビニエンスはこのほど、「実家の片付け」に関する意識・実態調査を実施、結果を公表した。調査期間は、8月5日~7日。実の両親と離れて暮らしており、年に1回程度実家に帰省する30~50代の男女500名(年代・性別に均等割付)を対象に、インターネット調査にて実施した。

約半数が実家の様子に"親の老化"を実感

今回の調査は、実の親と離れて暮らし、1年に1回程度実家に帰省する30~50代の男女500名を対象に実施。調査対象となった男女の親の年代は、父親・母親ともに60~70代が多く、80代以上も2割程度いた(父親:60代 32%、70代 37%、80代 16%・母親:60代 25%、70代 25%、80代 17%)。

親の"老い(老化)"を感じるポイントは、「親の見た目・言動」が86%

離れて暮らしているからこそ、実家の状態を含めた親の様子は気になるものと考えられる。まず、帰省した際に親の"老い(老化)"を感じるポイントを聞いたところ、「親の見た目・言動」と答えた人は86%、「実家の状態(家や部屋、庭などの状態)」を見て"親の老化"を感じる人も51%と約2人に1人いることがわかった。

具体的にどのようなポイントで"親の老化"を感じるかを調べると、「親の外見(姿勢や服装など全般的に)」(70%)、「親の行動・体力」(61%)や、「親の性格」(23%)に続き、「実家の掃除が行き届いていない様子」(20%)、「実家の片付けが十分にできていない様子」(15%)が上位に並んでいる。

「親の外見」に"親の老化"を感じる人は7割に

外見や言動だけでなく、実家の状態からも"親の老化"を実感していることが明らかになり、そこには主に、体力面で親自身では十分な片付けができないと感じている様子がうかがえる。

自分が片付けたい…3人に1人が実家の状態で「親の普段の生活」が心配

「帰省した際に、実家の片付けをしたい気持ちになることはありますか?」と聞くと、約3人に1人が「ある」(28%)と回答。片付けたくなるポイントとして、「使っていない部屋に荷物や家具などがたまっている状態」(45%)、「部屋の隅など細かい部分にほこりなどの汚れがたまっている状態」(40%)、「部屋の高い場所など、掃除がしづらい場所が汚れている状態」(36%)などが上位に並んだ。

片付けたくなるポイントは、「使っていない部屋」「部屋の隅」「高い場所」などが上位に

具体的には、「使ってない電化製品などが一部屋に固まって置いてあり、短い帰省では整理しきれない」(49歳・女性)や、「汚くなった部屋の掃除、段ボールや新聞などの整理など、いろいろやりたいことはあるが、実際にはそこまで手が回らない」(46歳・男性)などのコメントが数多く集まっている。

このような状態に対して、30%が「親の普段の生活が心配になる」と感じており、また、親の代わりに自ら片付けようとしても、「大きい家具はあまり使わないので片付けたいと思うが、重すぎて家族だけでは移動できない」(30歳・女性)といった、子世代でも自分たちでは解決できない部分の片付け、整理も課題になっている。

やりたくてもできない、子世代の片付けのジレンマが判明

これらの調査結果からは、実家の部屋の状態を気がかりに思い、片付けたいと感じる人は多いものの、自分だけでは思うように整理ができないことが明らかになった。時間的な問題やかかる手間によって思うようにできていない人が多いこともわかり、子世代の歯がゆい思いが感じられる。

また、片付けをしている人も、「帰省の際に片付けているが、十分にできていないと感じる」(34%)と、自分では片付けが行き届かないことについて課題に感じている人もいた。親や実家を不安に思う気持ちと、現実に自分ができることのギャップにジレンマを感じている様子が表われた結果であると捉えられる。