西武鉄道は24日、新型通勤車両40000系の概要を発表した。2016~2019年度に80両導入し、2017年春から順次運転開始。新たに「パートナーゾーン」が設置されるほか、一部編成は「ロング・クロスシート転換車両」となる。

西武鉄道の新型通勤車両40000系の外観イメージ(画像はすべて西武鉄道提供)

新型通勤車両40000系のコンセプトは「人にやさしい、みんなとともに進む電車」。現在、「スマイルトレイン」の愛称で親しまれている30000系の後継として、「やさしさ」「沿線に寄り添う」「未来志向・先進性」をキーワードに、これからの100年に向けて走り出す「進化したスマイルトレイン」になるという。

同車両で導入される「ロング・クロスシート転換車両」(一部編成)と「パートナーゾーン」は、ともに西武鉄道初の試み。「ロング・クロスシート転換車両」では、客室用シートに「クロス状態」「ロング状態」に転換可能なシートが採用される。「パートナーゾーン」は車いす・ベビーカー利用者、大きな荷物を持つ利用者が安心・快適に利用できるスペースとなり、車いすを固定できる設備や軽く腰掛けられる新デザインの座席も特徴となる。

また、車内環境向上の取組みとして、「プラズマクラスター」も搭載される。利便性向上のため、各ドア上に情報配信装置「スマイルビジョン」を設置し、行先・停車駅・駅設備案内・運行情報などを表示する。

「ロング・クロスシート転換車両」の「クロス状態」(画像左)・「ロング状態」(同右)

西武鉄道初の試みとなる「パートナーゾーン」

車体はアルミ合金製で、外観は西武グループのコーポレートカラーを基調としつつ、「山の緑と空の青」をイメージし、西武線沿線の風景や自然を感じさせるカラーリングに。「パートナーゾーン」の窓は従来より大きくし、車窓の景色を楽しめるようにする。最新技術のモーターを採用するなど、省エネルギー化・低騒音化も図るという。新型通勤車両40000系の製作会社は川崎重工業。10両固定編成を8編成導入予定としている。