南海電気鉄道は11日、和歌山県九度山町の協力の下、高野線車両と九度山駅を「真田色」に装飾すると発表した。この一環で、2015年秋から約1年間、高野線2000系(4両1編成)を装飾した「南海・真田赤備え列車」が運行される予定だ。

「南海・真田赤備え列車」外装・内装デザインイメージ

和歌山県九度山町は高野山と紀ノ川に囲まれ、古くから高野参詣で栄えたほか、戦国時代の武将、真田昌幸・幸村父子が隠棲生活を送った地としても知られる。今回の2施策は、2016年のNHK大河ドラマ『真田丸』を契機に、「真田幸村蟄居(ちっきょ)の地である九度山をさらに盛り上げるため」実施されるという。

「南海・真田赤備え列車」に使用される2000系は、高野線の山岳区間も走行可能な「ズームカー」として製造された車両(軽量ステンレス製、車体長約17mの2扉車)。うち1編成に装飾を行い、外装デザインは真田幸村の赤備え甲冑をモチーフに力強さ・美しさを表現し、「六文銭」「結び雁金」もあしらった。内装は一般座席・優先座席ともに「六文銭」を取り入れたデザインとなっている。

九度山町の玄関口である高野線九度山駅も装飾され、駅舎やホームを落ち着いた風合いに塗装するほか、「六文銭」をあしらった暖簾や幕を掲出し、「真田ゆかりの地の特別感を演出」するとのこと。駅舎装飾の完成予定は2015年秋頃とされている。