JR西日本は8月8日に山陽新幹線小倉~博多間で発生した停電に関して、原因や対策などを発表した。

山陽・九州新幹線「みずほ」「さくら」などに使用されるN700系

同社の発表によれば、8月8日17時27分頃、新大阪発鹿児島中央行「さくら561号」(8両編成)が小倉~博多間のトンネル内を走行中、停電が発生したという。床下機器を覆うカバーが走行中に外れて舞い上がり、車体側部に何度か当たった後にトンネル上部の架空線を損傷させたとみられる。

外れたカバーは幅約70cm、高さ約62cm、重さ6.57kg。カバーを車体に固定する2本のボルトがなくなっていたことから、同社はボルトのゆるみが原因で車体から外れたと推定している。この影響で上り線は8日18時5分頃、下り線は18時10分頃まで運転を見合わせた。これにより、計53本の列車に7分から最大1時間37分の遅れが生じ、約1万5,100人の足に影響が出た。

JR西日本は停電の原因となったカバーについて、「構造上、正規の取り付けが行われていれば外れることはない」としており、走行前の検査を入念に行うことで対策していく考えを示している。