帝国データバンクはこのほど、出版関連業者の経営動向調査の結果を発表した。それによると、出版業界の総売上高は2008年度から2013年度の5年間で約1兆2,500億円消失したことがわかった。

出版関連業者は5年間で569社減少

2013年度における出版業界全体の総売上高は約5兆997億3,500万円。5年前の2008年度(総売上高約6兆3,495億7,500万円)と比べると、率で19.7%減、金額で約1兆2,500億円減少した。

総売上高

出版関連業者の数は2,672社(2013年度)と、2008年度比で17.6%、569社減少。業態別では、「書店経営業者」の減少率が最も高く同23.3%減の855社となった。

2013年度に黒字が確認できた出版関連業者の比率は同4.2ポイント減の35.6%。最も減少率が大きかった業態は「出版取次業者」で同6.7ポイント減の34.8%、次いで「書店経営業者」が同5.3ポイント減の28.1%、「出版社」が同2.9ポイント減の40.9%となった。

2008年度と2013年度で利益比較可能な企業のうち、減益となった企業の割合を年商規模別に見ると、「50億円以上」では43.1%、「10億~50億円未満」では53.0%、「10億円未満」では58.5%と、年商規模が縮小するにつれて利益確保が難しくなっていることが判明。大手企業と中小企業で収益状況の二極化が進んでいる状況がうかがえる。