間もなく迎える土用の丑(うし)の日。夏バテしないためにウナギを食べる人も多いのではないだろうか。筆者もウナギは好きだが、毎年土用の丑の日を迎える頃には既に夏バテしており、ウナギを食べる元気がない。しかし、そんな虚弱人間の救世主とも言えるメニューが宅配釜飯の「釜寅」から販売されている。「《冷だし》うなぎまぶし」(1,890円)だ。

「《冷だし》うなぎまぶし」(1,890円)

"冷だし"の濃さが絶妙!

だし入りポット、薬味、食器などがセットで届く

同メニューは6月1日に発売され、9月15日までの期間限定販売となる。デリバリーサービスのため、店舗に出向くことなく手に入るのも暑さに負けている身としてはうれしい。

1人前サイズの釜を開けると、しょうゆベースのスープで炊きこんだご飯の上にはうなぎの切り身が隙間なく敷き詰められ、トッピングにはビタミンB郡の働きで疲労回復効果も期待できるという白ゴマが。「冷だし」の名が示す通り、同メニューの最大の特徴は冷たいだしをご飯の上にかけていただけること。しかし焦らないでいただきたい。「釜寅」の釜飯には、同店が推奨する食べ方があるのだ。

「《冷だし》うなぎまぶし」を含む同店のメニューには、だしを入れたポットとおわん、しゃもじ、薬味、漬物などがセットとなっている。まずはおわんに釜飯を軽くよそい、そのままの味を楽しもう。ウナギの食感はふんわりとやわらかい。タレの味も強くなく、どちらかと言えばあっさりとした印象だ。

最初はそのまま味わう

続いては、おわんによそった釜飯に薬味をかけていただく。薬味には刻みネギ・ワサビ・刻みノリがそろっており、特に好き嫌いがない限りは3種類全ての薬味をたっぷりとかけるのをおすすめしたい。軽く混ぜて口に運べば、ピリっとしたワサビの刺激や刻みネギの食感、刻みノリの風味がウナギやご飯と混然一体となって、爽やかで奥深い味わいに。

薬味を加えると爽やかで奥深い味わいに

「冷だし」はたっぷりと

そしていよいよ「冷だし」の出番となる。おわんによそった炊きたてのご飯とウナギに薬味をのせ、仕上げにポットから冷だしをかけていく。箸を入れて軽くご飯をくずせば、薬味とだしの風味、ウナギの香りが混ざり合ってたまらない香りに。

「冷だし」の濃さと塩加減は絶妙だ。甘辛いウナギのタレの味とぶつからず、むしろ互いを引き立て合い、薬味の風味も殺さない。それでいてしっかりとした魚介の旨味と香りを主張している。そんなだしのおかげか、サラサラとかきこむようにいただけてしまう同メニューは食べごたえも十分だった。

サラサラいけるのに食べごたえも十分!

「うなぎまぶし」との違いは?

「釜寅」では「うなぎまぶし」(1,890円)という、通常メニューと同じく温かいだしがセットになっているメニューもある。見た目は「《冷だし》うなぎまぶし」と大きく変わらないこのメニュー。だし以外に何か違いはあるのだろうか。

メニュー表にも"タレは少なめ"の表記が

同店を運営するライドオン・エクスプレスによると、「《冷だし》うなぎまぶし」ではウナギのタレを少なめにしているとのことだった。確かに、メニュー表にも「『《冷だし》うなぎまぶし』は、うなぎのタレを少なめにしてお持ちいたします」とある。だしをかけずに食べたとき「あっさりしている」と感じたのはこのためだったのだろう。

続いてその理由をたずねると、「だしの味とぶつからないように」とのことだった。冷たいだしでは温かいだしよりも塩味を感じにくいため、その分濃い目の味つけにしてあるそうだ。だしの保冷のためにポットに入れている氷も、だしを凍らせて作った特製ブロック氷だというのだから徹底している。そんなだしの味とウナギのタレの味がケンカしては元も子もない……ということで、ウナギはあえて薄めの味付けにしてあるそうだ。

タレの味がしっかりとついた温かいウナギを味わうのももちろん良いが、「どうも夏はがっつりしたものに食指が伸びない……」という方には「《冷だし》うなぎまぶし」もおすすめだ。ちなみに、2015年の土用の丑の日は2回ある。1度目は7月24日で、2度目は8月5日。温かいウナギと「冷だし」と、その時の元気に応じて食べ分けてみてもいいかも。

※価格は全て税別。地域により商品内容・価格が異なる場合があります