フォルクスワーゲン グループ ジャパンは16日、ミッドサイズセダンの新型「パサート」、ステーションワゴンモデルの新型「パサート ヴァリアント」を全国のフォルクスワーゲン正規ディーラーにて発売した。同日に都内で発表会も行われた。

フォルクスワーゲン新型「パサート Rライン」

「パサート」は1973年のデビュー以来、7世代にわたり主力商品であり続け、フォルクスワーゲンのラインナップの中でも、「ゴルフ」と並ぶ国際的人気商品とされている。しかし、「世界でベストセラーのパサートも、日本では『知る人ぞ知る通好みのクルマ』といわれてきました」と、同社代表取締役社長の庄司茂氏は振り返る。

新型「パサート」発表会に出席したフォルクスワーゲン グループ ジャパン代表取締役社長、庄司茂氏

8世代目となる新型「パサート」は、フォルクスワーゲンの新しいモジュラー戦略「MQB」にもとづき、エクステリア・インテリア、シャシーからボディの骨格まで全面的に再設計。高い品質と快適性、優れた居住性を実現するとともに、レーダーとカメラを併用したプリクラッシュブレーキシステム「フロントアシスト」、安全な車線移行を助けるレーンチェンジアシストシステム「サイドアシストプラス」など、10の先進安全技術を全車標準装備とした。

初期導入モデル「TSI」シリーズでは、「MQB」設計の新世代ユニットに生まれ変わった1.4リットルTSIエンジンを搭載。最大出力150PS、最大トルク250Nmを発揮し、燃費効率は輸入車クラストップという20.4km/リットル(JC08モード)を実現した。2016年以降、フォルクスワーゲン初となるディーゼルエンジン搭載モデルやプラグインハイブリッドモデルも導入される予定で、多彩なパワートレインも同車の特徴のひとつだという。

「この新型パサートで、歴史あるモデルの多い日本のミドルクラスセダン市場に挑戦します。このクルマなら勝てると、本気で考えています」と庄司氏。「通好みのクルマ」から脱却を図り、「ゴルフ」「ポロ」に続く主力商品となることをめざす。「新型パサートで上質かつ遊び心を持ったライフスタイルを楽しみ、"大人のゴキゲン"を体験していただきたい」と庄司氏は話していた。

今回発売される新型「パサート」「パサート ヴァリアント」では、それぞれ「TSI トレンドライン」「TSI コンフォートライン」「TSI ハイライン」「TSI Rライン」が設定され、計8モデルのラインナップに。全車右ハンドルで7速DSG(オートマチックトランスミッション)を採用している。価格は「パサート」が329万~460万9,800円、「パサート ヴァリアント」が348万9,900~480万9,700円(ともに税込)。