女優の新垣結衣が、10月スタートの日本テレビ系ドラマ『掟上今日子の備忘録』(放送枠は未定)に主演することが14日、分かった。新垣が日テレの連続ドラマに主演するのは初めてで、同局のドラマに出演するのは、2011年の『らんま1/2』以来4年ぶりとなる。

『掟上今日子の備忘録』に主演する新垣結衣(左)と、原作小説イラスト

同作は、作家・西尾維新氏の同名小説が原作。西尾作品は、映像化が難しいと言われているが、今作で初めて実現した。また、昨年10月の出版から、異例のスピードでのドラマ化となる。

新垣演じる美女探偵・掟上(おきてがみ)今日子は、お金をこよなく愛する性格。そして、寝てしまうと記憶が1日ごとにリセットされる"忘却探偵"と呼ばれる。このため、守秘義務は絶対厳守され、どんな事件も1日で解決するというキャラクターだ。

新垣は、原作を読んで「今日子さんをはじめ登場人物のキャラクターがハッキリしていて、一般的な推理ものとはひと味違う面白さがあり、一気に読み進めました」と、すっかりハマった様子。今日子役を演じるにあたって「自身でさえも知り得ない今日子さんの過去の謎だったり、雰囲気と思考のギャップだったりが、今日子さんの魅力だと思うので、それを出していけるように頑張ります」と意気込みを語っている。

原作の西尾氏は「忘却探偵を新垣結衣さんに演じていただけるとは、夢のようです」と感激。「早速新作の執筆にとりかかりたいと思います」と、制作意欲にかられている。

松本京子プロデューサーは、新垣について「『掟上今日子を実写化するならこの人しかいない!』という女優さんです」と、キャスティングに自信。「天使のような笑顔から、推理においての天才ぶり、時に見せる切ない表情などこのドラマで色んな魅力的な『新垣結衣=掟上今日子』をお届けします」と予告している。

また、松本プロデューサーは、『世界の果てまでイッテQ!』など、長年バラエティ番組を手がけてきており、今作で日テレに入社して以来念願のドラマ制作に挑む。バラエティで培った番組作りのノウハウを踏まえ、ミステリーの中に恋愛やコメディ要素も盛り込む考えで、「色んな面白さを感じてもらえるドラマにしたいと思っています」と語っている。

脚本は、野木亜紀子(映画『図書館戦争』『俺物語』『アイアムアヒーロー』、ドラマ『空飛ぶ広報室』『ラッキーセブン』)。演出は、佐藤東弥(ドラマ『ST赤と白の捜査ファイル』『14歳の母』『マイ☆ボスマイ☆ヒーロー』『光とともに…』『ごくせん』『フードファイト』、映画『カイジ人生逆転ゲーム』)が担当する。

Illustration / VOFAN (C)西尾維新/講談社