JR西日本は1日、0系新幹線電車(22形式1号車)の京都鉄道博物館への搬入作業を報道公開した。京都鉄道博物館は梅小路蒸気機関車館(8月30日閉館予定)と一体化した施設として、2016年春の開業を予定している。

京都鉄道博物館の敷地内へ搬入される0系新幹線電車(22形式1号車)

京都鉄道博物館に展示される0系は、22形式1号車(東京方先頭車)・35形式1号車(ビュフェと普通車の合造車)・16形式1号車(グリーン車)・21形式1号車(新大阪方先頭車)の4両。いずれも東海道新幹線開業(1964年)の前年に製造され、1978年の引退までに600万kmを走行。その後、旧交通科学博物館に展示された。昨年4月の閉館後、11月に運び出され、京都鉄道博物館での展示に向けて整備が進められてきた。

このほど整備を終え、22形式1号車から順次、京都鉄道博物館へ搬入されることに。1日早朝に行われた22形式1号車の搬入作業では、雨が降る中、報道陣の他に熱心な鉄道ファンも多数集まっていた。大阪市内から4時間以上かけて運ばれた後、4時30分頃から搬入作業がスタート。トレーラーの後押しでゆっくりと移動し、山陰本線(嵯峨野線)の高架下をくぐって京都鉄道博物館の敷地内へ。4時57分頃に搬入作業が完了した。

あいにくの天気だったが無事に作業を終えることができ、関係者らも安心した様子。残り3両も今回と同様の作業で搬入が進められるとのことで、「今日のように安全でスムーズに作業を完了させたいと考えています。0系は初代の新幹線でもありますし、新しい博物館でも、象徴的な展示として末永く愛され続けてほしいですね」と話していた。

京都鉄道博物館の収蔵・展示車両は計53両(梅小路蒸気機関車館に収蔵している蒸気機関車20両を含む)。0系新幹線電車は4両とも、新しいエントランスと本館をつなぐプロムナード(全長約100m)に展示される予定だ。その他、新幹線100系・500系や、「トワイライトエクスプレス」の24系客車・EF81形電気機関車なども展示されるとのこと。

0系新幹線電車の京都鉄道博物館への搬入作業の様子