女優の小松菜奈が14日、主演を務めるWOWOW連続ドラマ『夢を与える』(5月16日スタート、毎週土曜 22:00~)の完成披露試写会に出席し、大声をあげる演技について「私、こんなに声が出るんだ」と自身への驚きを振り返った。
同作は、芥川賞作家・綿矢りさの原作で、綿矢作品を初めて連続ドラマ化。小松とともに主演を務める菊地凛子演じる元モデルの母親・幹子が、自分の夢を託し、小松演じる娘・夕子を芸能界デビューさせる。着々とスターの座に上り詰めていくが、スキャンダルにも巻き込まれ、やがて転落していく――というストーリー。夕子の幼少期は谷花音が演じ、小松は14歳から18歳までの思春期を演じた。多感な時期だけに、周囲と激突し、声を荒らげる場面も多い役。小松は「普段は大声を出さないので『私、こんなに声が出るだな』と新たな発見にもなった」と撮影を振り返った。
一方、「初めてこんなに大きい娘がいる役をやった」という菊地。相手は思春期の娘だけに「ちょっといびつな関係になり得るのが、母と娘の関係」と考えていたというが、実際に演じると「(母と娘の関係に)深く流れているのは、母性なんだなと感じた」と、あらためて認識したことを語った。
ドラマのタイトル『夢を与える』にかけて、今後実現したい夢を問われた小松は「まだ19歳なので何でもできるし、何にでもなれると最近思っている」と前置きした上で「世界遺産を巡ってみたい」と回答。同席した犬童一心監督に「てっきりオリンピックとか目指すのかと思った」と突っ込まれ、思わぬ天然ぶりを発揮した。
これに対し菊地は、幼少期に鳥になりたいと言って親に否定されたり、イルカの調教師になりたかったという過去を明かしながら「病気をしない。健康でありたい」と堅実な夢を語り、大人の一面を見せた。
犬童監督は、原作が発表されてからすぐに綿矢りさに映像化の希望を伝え、それから6年たってようやく実現にこぎつけることができたという、思い入れのある同作。小松は「(全てのシーンが)つながった作品を見て、すごく引き込まれて、あっという間に終わってしまった」と作品の魅力を語り、「ぜひ1話から(最終話の)4話まで見て、楽しんでもらいたいと思います」とアピールした。